病弱少女は八乙女楽の想い人で、逢坂壮五の妹です！！２ (ページ6)

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尽きない話とカルボナーラページ6

聞けば、Aも暇。飯を食わせてもらえるよう頼み込んだら、いいって言われて本当嬉しい。
零亜さんがいないって言った時のあいつは泣く寸前の子供みたいな声だったから。なんか話そうぜって言った。ほら、寂しい時は誰かの声聞くと安心するし。Aの、好きなやつのさみしさは、俺が埋めてやりたいから。

にしても、こいつの話の引き出し多いな。日常話のあと、ワインの種類の話から始まって、ワインの原産地がどんなとこか、そこの情勢はどんなか、面白い言葉のなまりまで。
俺は、仕事の話。芸能界裏話みたいな感じだ。もちろん、これはバラしたらまずいって話は残念だけれど言えない。よく仕事で世話になってるから、リヴァーレの話が多い。Aも相づちだけじゃなく、もっと詳しく聞きたがるから、ファンなんだろう。あの2人は凄い。尊敬できる先輩だけど、ちょっと妬くし、後輩として追い抜くのも義務みたいなもんだし、何より俺が追い越したい。
必ず出来るさ。天と、俺と、龍。3人揃ったトリガーなら、どんなものでも打ち抜けて、世界中巻き込んで暴れられるから。
そんなことを想い人との、尽きない話の中で決意した。
「もう着いちまった。本当、お前と話すとあっという間だな。あぁ、開けてくれ。サンキューな。飯だけじゃねぇよ、俺は何よりお前に会いたいけど？なぁ、A。
俺さ、必ず、お前に最高の景色を見せてやるから。目ぇ、離すなよ？」
決意を改めて言葉にする。ほら、昔から口にしたら叶うって言うからさ。とりあえず今からは、
目の前のドアを開けて、Aと過ごす時間と、あいつの手料理を楽しもう。

料理の盛り付けが終わるのを待ってたみたいにチャイムが鳴った。楽、タイミングばっちり。
カルボナーラにサラダ。最近暑くなってきたから冷たいビシソワーズ。楽の席にはワインを添えて。私も何か似たものを飲みたいから、クリスマスは半年も先だけど、メリーシャンパン。デザートは夏ミカンのムースでサッパリと。
さて、トップアイドルとの楽しいディナーの始まりだ。
『楽！いらっしゃい！今、できたところだよ！』

「美味い！店開いたら、行列出来るな！！」
『そんなことないよ・・・。でもありがと、楽！』
カルボナーラは楽好みにできたみたい。
他の料理も全部おいしいって食べてくれて、あっという間に終わってしまう。
「あぁ、うまかった・・。毎日食いたい。昼飯、ロケ弁ばっかでさ、飽きんだよ」