病弱少女は八乙女楽の想い人で、逢坂壮五の妹です！！２ (ページ32)

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その２ページ32

「ほら、A、半分やるよ。女って甘い物好きだろ？」
ありがとう、と返しながら、少ししか減ってないワタアメを口にする。うん、甘くて美味しい。さて、おやつも遊びも楽しんだし、次はどうすればいいのだろう？ふと思いついて、目の前にいる無敵の太陽(Sunshine)みたいな彼に声をかける。
『ねぇ、楽。次は、楽の行きたいところに、私も行きたい！！』

楽side
俺の行きたいところに、だなんて可愛いことを言うAに、少し面食らう。本当、こいつといると楽しい。予想外のことがおきたりして、さ。そろそろ時間もいい頃だし、あそこに行くとするか。
手を繋ぐ。離れないように、離さないように、指をからめて。なぜだか、リンゴ飴みたいに赤い顔に、ライブの時のように不敵に笑って、言った。
「行きたいところあるけど、ちょっと危ないから、手繋ぐな。覚悟しろよ。絶対に怪我させないかわりに、帰さないからな？」

大和side
わたあめを食べ終わって、何かしゃべっていたAと八乙女が、いきなり走りだした。
それも……
「恋人つなぎかよ、オイ！！」
叫んだミツにのっかって、俺も冷やかす。
「やるねぇー、八乙女！！さっすがNo.1！！あー、ソウ、だいじょぶか？」
「あ、えっと、はいっ…… と、とにかく追いかけましょう！」
心配性なお兄ちゃんの声をうけて、七人が走り出す。こっそりと聞こえた声は、ここではちゃかさない。
「可愛い僕のA、どうか幸せに…… あんな家にとらわれずに君も、自由に」

後で、一緒に酒でも飲もうぜ。好きなだけ甘えていいよ。今夜は特別だ。なんでも受け止めてやる。
だって、お兄さん、リーダーだからさ。