沖縄パーティーと意外な遊び相手 ページ14
『海、キレイ・・・』
何回来ても、ついついうっとりしてしまう。
「お嬢。まず、十社長に挨拶を。その後は、波うちぎわで遊ぶくらいは構いません」
『はーい、零亜』
その後は挨拶きちんとして、海に降りる。お気に入りの日傘をさして向かうと、聞いたことある叫び声と、姿が見えた。
大和side
「海だー！！！」
「ミツはとりあえず叫ぶんだな」
なんてツッコミいれながらも、こいつには強く言えない自分がいる。ドラマの件で背中押されたのが聞いてんなぁ。なんて思っていると、タマがいきなり猛ダッシュした。
「環くん！？気をつけてね！」
「ソウ？止めないのか？」いつもなら一番怒るくせに。
「あの子がいるので」
そう言い終わった瞬間。
「みっきー！いおりーん！りっくーん！ナギっちー！マネージャー！Aねぇ連れてきた！」
言葉どおり、環に抱っこされたAがいた。
三月side
「親父さんの知り合いのパーティーに代わりで出るのかー！飛行機、平気だったか？」
『ん、へーき・・・』
驚いたみたいで、そうとう喋り方がたどたどしい。小さい頃の一織思い出して、なんとなくほっとけなくなった。あのミューフェスの日、一織が相当世話になったらしいし。ん？待てよ！
「一織、ちょっといいか？「はい、兄さん」
みんなから離れたところに兄弟で座る。
「お前っ、あの日の話どおりだと告白っぽい感じなことしたまま詳しく説明してないな！？」
「うっ・・・・なんて言えばいいかわからないんです。恋愛としての“好き”ではなくて、むしろロップちゃんとか七瀬さんと同じ感じの“好き”で！」この弟は、変なところで口ベタだ。お兄ちゃんとしちゃ、可愛いことこの上ないけど、「まずそうやってちゃんと言え。たぶん、Aがお前の面倒よく見んのも、お前と同じ、ほっとけないから“好き”だから。傷つけることはないよ。ほら、にいちゃんが保証してやっから！安心してドーンと行ってこい！」
そう言って、ツンデレな弟の背中を押した。
「ねぇねぇ！何の話してたの？」
「陸、漢と漢の約束だ！言えん」
「みっきー、ウケる！」
頑張れよ、一織。
『ーつまり、恋愛感情はない、と？』
「はい、誤解させたのなら申し訳ありません」
『次から切らずに言ってね？』
誰のおかげで寮に行きにくかったか、なんて、冗談で言って笑っておく。
「これからもよろしくお願いします、Aさん」
『こちらこそ、一織！じゃあさ、みんなで遊ぼ？』
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作者名：アスト | 作者ホームページ：http://id11.fm-p.jp/545/05251357/
作成日時：2016年9月27日 18時
