three/重なりあう秒針 ページ9
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「あ、ごめん...俺の話ばっかり...」
俺が黙ってしまったからか、急に話すのを止めてしまった彼。
「ふふっ、話聞けて嬉しいよ。俺も新しいカメラより古いカメラの方が好きだからその気持ちよくわかる」
そう言うと、キラキラした笑顔で''ホント!?''と言いながらキャラメルラテをまた一口。
「ショウちゃん、キャラメルラテ好きなの?」
大事そうにキャラメルラテのマグカップを両手で包み込んでいる彼に、ふと思いついて聞いてみる。
「うん! ラテだけじゃなくてキャラメルも好き」
好き、と言う言葉になぜか胸がドクン、となる。
「ショウちゃんの時計コレクション、見てみたいな...!」
照れ隠しに口を突いて出た一言にショウちゃんが反応した。
「あっ、じゃあ見に来ない?」
「え、いいの...?」
「もちろんだよ! この部屋に入れてもらったお礼...ていう程でもないけどさ」
カチッ....カチッ.....。
時計の針の音だけが響く部屋。
鍵がかかっていて開かないと思ってた続き戸の向こう側。
足を踏み入れる事なんてないと思ってたけど、なんかすごいあっさり来ちゃったよ。
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「すごいっ......」
壁一面をびっしりと埋め尽くす時計たち。
確かに言ってた通りそのどれもがかなり古い時計ばかり。
そのなかでも一際大きな古時計。
続き戸の隣、俺の身長を余裕で越してるソレは間近で見たら圧巻だ。
「これ全部ショウちゃんのものなの...?」
「うん、そうだよ。でもこれ古いからそう簡単に修理できないし、できる人も見つからないんだ。だから俺が直せるようになりたいの」
キラキラした目で語る彼は俺からしたらやっぱりどこか眩しい。
なんだか直視できなくて、少し目をそらしたら黒塗りのピアノが目に入った。
「ピアノも弾けるの...?」
「あぁ...それは趣味かな。心を落ち着かせたいときとか、気持ちを切り替えたいときに弾くんだ」
細く綺麗な彼の指が、優しくピアノのふたを撫でる。
黒塗りのそれに彼の白い指がよく映えた。
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恋文(プロフ) - こんにちはー。一言言ってよー笑 お姉さん寂しいから 笑 続きがとっても楽しみです！更新、頑張ってください！ (2014年1月29日 10時) (
レス) id: 1e4c88a64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕霞樹雨×朝霞時雨 | 作成日時：2014年1月28日 16時
