捨てきれぬ思いこの地でも (ページ18)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:8,754 hit

18話ページ18

私が出した条件にその場にいた全員が目を見開く。

「どういう事です？」
意味が分からなかったんだろう。氷月はそんな問いをなげかける。

『え？そのまんまですけど。簡単でしょ？』

「もう一度聞くよ。本当にそれでいいんだね？」

『それが守れたなら、付くことも考えるよ』

「分かった。最善を尽くそういい返答を待っているよ」

そこからクロムは回収され、私達共々なんかパッと見見晴らしのいい所に閉じ込められました。

『竹の柵かぁ、門番もいるし、抜け出すには大分何難あるね〜…』

暇だぁぁぁぁ
ふわぁぁぁ…眠
ウトウトしようと目をつぶった瞬間...

急にクロムが叫び出した。

『何？急に叫んでどうしたの？』

「あぁ、さっきスイカを見つけたんだよ」

なるほど、千空たちがこっちに来るつもりなのか
だけど...

『そう簡単には、いかないかもね』

「どうしてだ？」
訳の分からない、とでも言うような顔だな素直。

『外、見てみな？』

ぱっと外に目を向けるとそこの平地は落とし穴だらけ。

『ここに入れたのも多分囮だろうね。私達は撒き餌みたいなものだと思う。千空たちはきっと助けに来る。それを向こうもわかってるから対策....ってとこかな』

「なるほど、なら尚更俺らが頑張らなきゃいけねぇな！」

石を掘ったり、縄を削ろうとしたり色々してみる。
やっぱり私たちは人間。そんなんビクともしないよね〜、

陽ってやつ？が罠の監視してるらしく、なんかペラペラ語ってたけど....ぜーんぶ聞こえてるんだよね←

私らの事を原始人だとか言って笑ってるし←
私一応現代人だよ？！

クロムがトイレから帰ってきたと思ったら.......
なんかもっこりしてる。あれ何。

ガサゴソとそこから草を取り出し....

「四つ葉のクローバーゲット！」

『何がしたいんだよwww』

「てかどーやって脱獄するんだ！こんな草や木で！！」
『声でかい！！』

監視がちらっとこっちを見るが...
気づいてない。

え？脳筋？まさかの？

ー夜ー

寝れない。こんな場所で寝れるわけない。

あーどうしようかな、なんて1人でブツブツしてると

『....？誰』

外から何かがやって来て……
あれは...

『電池だ。』

電池が転がってきた。誰かが電池を持ってきたんだ。ここまで。
どうして？なんの為に？？

『クロム、クロム』
呑気に寝ている彼をユサユサと起こす