四十七話 ページ31
書き終わってしんぺい神がこっちを向き直って俺に飴玉を渡したタイミングでしんぺい神の耳から機械音が聞こえた
聞こえると耳に手を当てて何か喋っている。
それで数分喋ると終わったのか耳から手を離して「グルッぺンが呼んでるで」と言ってきた。
sn「多分ゾムも居るんじゃないかな？まぁ頑張れ！！」
そう言って立ち上がって俺の背中を押しながら廊下に出してくる。連れてってくれるみたいだが背中を押す意味はあるのだろうか。
まぁ背中痛くないし良いか。
zm「あ！A！大丈夫だった？！」
ちょっと歩いたところで前からゾムが来て肩をガっと掴んでそう叫んでくる。
sn「あ、ちょ！腰痛めてるんだからそんなにしたら痛いよ〜」
zm「あっ！すまん！訓練出来そうか？」
sn「暫くは安静に、やね」
zm「そか…てかグルッペンが呼んどったけど今から行くとこなん？」
sn「せやで〜」
そんな会話を俺の後ろでされる。
うーん。怒られるような気がするなぁ
やっぱ獣人の俺がしんぺい神の手を煩わせたから？
情報行くの早いね。
訓練止めたのが原因かなぁ
そんな事をぼーっとしながら思っているとまた機械音が聞こえた。今度は俺の耳の方から。
んー？耳には何もついてないはずなのになぁ。
ﾋﾟｰｯﾋﾟｰｯﾋﾟｰｰｰｶﾁｯ
zm「A、今なんか音聞こえんかったか？」
『？聞こえたけど何？』
聞かれたから後ろを向いて答えるとしんぺい神とゾムが顔を合わせて不思議そう？な顔をしていた。
ほんとに何なんだ？それと…なんで音が聞こえたって分かったんだ？
獣人全員に聞こえてるってこと？うーん。分かんないな
そんな事を考えていると会議室の扉の前にいつの間にか来ていた。
扉はゾムが開けてくれて会議室に入るとそこにはグルッぺンとトントンしかいなかった。
gr「おぉ、来てくれたか。俺の正面に座ってくれ」
そういうとトントンがグルッぺンの目の前に椅子を置いてこちらを見た。座れってことね。
普通に座るとゾムとしんぺい神は俺の後ろに立っている。
なんか怖い。
gr「すまないな、腰を痛めているところ悪いのだが任務に行って欲しい。君のバディと一緒にな。この任務は獣人が有利なんだ。無理な運動はしなくていい。」
そうまとめてバっと言うとこちらの方をじっと見つめてきた。まぁ良いかな。
そう思い頷くと少し微笑んで箱の中に入ったゾムが付けてる機械みたいなのを渡してきた。
gr「これを獣の耳じゃない方につけてくれ」
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