愛玩動物 Ⅱ【wrwrd】 (ページ27)

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四十四話ページ27

隊のみんなを待ってから山に向かう。
と言ってもみんなに着いて歩いてるだけだけど。

というか、この隊は他のところと比べると獣人が多い気がする。何でだろう？

犬の獣人に猫の獣人…兎も狐もいる。馬…はアレンだけっぽい。

「今日も隠れ鬼かな？」

「どうやろなぁ。久しぶりに人狼ゲームもやりたいなぁ」

「わかる～」

そういう会話を前の人が言ってて山で訓練ってなんかキツそうだけど嫌じゃないんだな、と思った。

片方の人の腰からは長細い尻尾がゆらゆら揺れている。

ar「あ、この山だよ。名も気狂山(ききょうざん)山頂周りは酸素が薄いから気を付けてね」

『うん。分かった』

zm「みんな来たな！よーし今日はなぁ…何したい？」

決めてなかったのか少し考えた後みんなに尋ねるゾム。
尋ねられたみんなはバラバラにしたいことを言っていく。

ゾムは聞き取れたのかうんうんと頷いてこう言った。

zm「うん。分からん」

爽やかな笑顔だ…
多分他のみんなも同じことを思ったと思う。

ar「じゃあ多数決でいいんじゃないですか？」

アレンが低く手を挙げてそう言うとゾム以外のみんなが首を傾げた。

ar「三個くらいやるもの上げてみんなで投票みたいな、そして1番票が多かったものをやる…って感じ？」

そう説明をするとみんな理解したようで「あぁ～！」と声を上げていた。

これが多数決のルールなのね。

zm「多数決！ええな！よしそれで行こう！候補は…人狼ゲームと、隠れ鬼と…ジャンケンバトルでええ？」

指を折りながらそういうゾム。
三個しかないのに指をおって数える必要なんてあるのか？

…まぁ良いか。

そしてみんなから了承が下りると多数決を早速した。

結果は隠れ鬼になった。

ジャンケンバトルと同点だったけどゾムが両手を上げたから隠れ鬼になった。

zm「ルールはなー、普通の鬼ごっこと同じだけど鬼には斧が支給される！あ、ゴムのな？インクが着いとって付けられたやつは脱落な！んで、逃げる奴には鬼を足止めするための煙幕弾が支給される！それだけで、制限時間は三時間！三時間逃げ切ったら逃げる奴らの勝ち！全員捕まえれば鬼の勝ちな！負けた方は腕立てな！鬼はランダムで指名されるよう設定しとくな！！よしスタート！！」

そうゾムが言い終わるとみんな一目散に四方八方へと走っていく。

アレンは木から木へ飛び移ったりして逃げていった。

アレンについて行こうとするとゾムが俺の肩を叩いて機械を渡してきた。インカムらしい。