愛玩動物 Ⅱ【wrwrd】 (ページ12)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:19,626 hit

二十九話ページ12

そうすると全員が頭を抱えて深刻そうな顔をした。
え、何これどうした？俺なんかダメなこと言った？逃げた方が良い？逃げよ

思い立ったが即行動ということで机を飛び越えて部屋を出る。

これで状況が悪化するとか考えて少し止まったがまぁ大丈夫だろう。そう楽観視してばか長い廊下を走る。後ろから数人の足音が聞こえる。

あー、逃げたから殺されるかもなぁ。

そう思いつつも足を止めずに走っていると天井にある通気口のようなところが開いて人が降りてきた。俺があったことがあると感じた狼の獣人だ。

zm「よ、っと！なんで逃げたん？」

『…気に障った事言ったかなって』

そう言うとキョトンとした顔をした後「あー、、」と言って自傷気味に笑った。

zm「ウツ…あのうさぎの獣人が来た時もそう言っとってなんで獣人はこんなにも悲観的なんや…みたいな感じやんな…まぁ首落とされたりはないから安心しや！」

そう言って笑うと俺の手首を掴んで元いた部屋の方向へ歩き出した。

というか、今日きた奴にこんな警戒しなくて良いのか。あの犬の獣人とかみたいに警戒しても良いと思うのだが…頭がメルヘンなのか？

まぁ言わないが。

尻尾は可も無く不可も無くといった風に歩くたびにふらふらと揺れているだけ。

フードを被っていて表情が見えなくて何を考えてるか分からない。表情が見えていても何を考えているか分からないが。

zm「なぁ、俺らやっぱどっかで会っとらん？めっちゃ懐かしい感じがすんねんけど。」

『…俺もそんな感じがする。でも多分会ったことないと思う、記憶にないし。』

そう言うとうーんと唸ったあと納得したのかそうだよなぁ…と零していた。

そんな会話をしているとさっきいた部屋に着いたようであの犬の獣人と人間が扉の前で立っていた。

人間の方は狼の方に犬の方は俺の傍に来て部屋へ入った。

俺が全員の中心の席に座ると所謂尋問というものが始まった。相手は勿論俺。

gr「何故この部屋を飛び出したんだ？」

『気に触ったかと思った。護身で逃げた。』

gr「そうか、、怖がらせてすまなかったな」

『大丈夫だ。』

頭を少し下げる金髪の人間に少し目を開く。
獣人に頭下げる人間なんてそうそういないよな。

そして久しぶりに謝られた気がするから嬉しいのか分からないが俺のしっぽが揺れている。

os「尻尾が揺れてるめう～可愛い～！」

ht「たしかに、ゾムとかあんま揺れないから
目新しいね」

後ろからそんな会話が聞こえる。