愛玩動物【wrwrd】 (ページ5)

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五話ページ5

ut「んーとなぁ、何が良いかなぁ」

目の前のウツは俺のあだ名に迷っているようで、うーん、うーんと言っている。

何でも良いのだが此処まで悩まれると少しだけ恥ずかしくなってくる。

ut「あー、じゃあ狐太郎！((『それはやめろ』えぇ～何でも良いって言ったやん～」

ぶーぶーと唇を尖らせて言うウツ

確かに何でも良いとは思ったがこれは無いだろう。
論外論外。

そう文句を言いつつ、他の名前を考え始めている様子のウツ。優しいな。流石草食といったところか。

そう思っていると何か思いついたのか「あっ！」と声を上げるウツ

そして勢いよく俺の肩を掴むと顔をぐいっと近づけてきてこう言ってきた。

ut「A！！Aはどうや！？ええやろ！！？」

ガコッッ！！
「うっせぇんだよさっきから！！静かにできねぇのか兎野郎！！」

ut「ひぃいっ！スイマセンッ、ハイ…」

此奴…俺の名前を当てやがった。

というか隣の檻のやつ煩いな。
そう思ったから睨みを効かせておいた。

するとウツがあの人間にもらった時計をさりげなく見ると、驚いた様子で勢いよく立ち上がって檻の鍵を開けて自分が出ると直ぐに鍵をきちんと掛けて人間が行った方へと走って行った。

『お披露目、とやらか…』

何もされていないと良いが、あいつは良いやつだ。
雰囲気から感じる優しさのオーラ

人間にも動物がよく懐くやつが居るだろう。そういう奴は動物がその人のオーラを読み取って尻尾を振るか牙を向けるか決めているのだ。

人間だったら、彼奴もこんな所に居なかっただろう。

美味しい飯も食えただろうし暖かい寝床もあっただろうに…

俺だって……いや、この考えはやめよう、自分だけ良いだなんて考えてはダメなのだ。
群れでは譲り譲られ周りの気持ちを大切にするのが良い。

自己中は

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人間のみの感情だ。