二十話 ページ23
翌日の朝。
いつもよりだいぶ暗くて窓に雨が当たる音が聞こえる中
体を起こして隣のベットを見るとマイクさんがまだ寝ていた。
そして時計に目を移すとまだ六時くらいだった。
雨の日は時間の感覚が狂うなと思ったが、風が窓を叩いているように音が大きくなって雷も鳴り始めた。
雷と風の音でマイクさんも起きたのか
「んぅ…ん、？」と声を出してベットから出てきた。
mk「あ、Aおはよ、早起きだね」
『うん、おはよ。雨すごい』
mk「確かに、じめじめしてると思った。」
『今日は訓練ないんだよね』
mk「うん。こういう日は自由にして良いんだ。
城の中だったら歩き回って良いんだよ、ミランとかはビビリ散らかして部屋から出てないと思うけど」
少し笑いながらそう言うマイクさんは中々のいけめんだった。
自由にして良いと言われて、城の中を探検したくなった。
軍ってことは幹部とか王様とかいる訳だし、気になる。
mk「よーし、A！ミランのとこ行ってやるか！」
「探検序でにな！」そうニコッと笑いかけて手を引いて俺は部屋を出ると何時もの広場みたいなところと反対側に歩き始めた。
そしてシールとかドアノブにリボンとか色々飾られているドアの前で止まったと思うと
その扉にノックをし始めたが一向に返事はなく、マイクさんは痺れを切らしたのかドンドンと扉を叩き始めた。
すると、部屋の中から慌ただしい音と同時にメシアさんの「ちょ、ちょっと待って！てか誰よ！！」という声が聞こえてきた。そして扉が開くと寝癖が酷いメシアさんが立っていた。
mk「お前…幹部だったらどうするつもりだったんだよ…」
ms「幹部じゃなかったんだから良いでしょ！んでどうしたの？あんたの大好きなミランちゃんは王様のとこに呼び出されちゃったよ？」
mk「は、はぁ！？Aの前でッ…」
ms「はいはい分かったって〜、ミラン昨日の夜から帰ってきてないんだよねぇ…
王様のところに行っただけのはずだから大丈夫だと思うけど…」
マイクさんはミランさんのことが好き…？
王様のところに行って帰ってきていない…？
情報量が多すぎてよくわからなくなる。
mk「まぁそのうち帰ってくるよ。今からどこ行くの？」
mk「あー、何も決めてなかったな…A、どこ行きたい？」
話題を振られて少し悩む。
行きたい場所…行きたい場所……
本が読んでみたい。
そうふと思った。
『本を読んでみたい』
mk「本？図書室行くか」
ms「帰ってきたら行ってあげる！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
