●苦味2% ページ4
家に帰れば、旦那である中原中也が出迎えてくれた。
「お帰り。先、風呂か?」
「只今。うん、お風呂這入る。今日寝た男、最悪だったわ」
「愚痴なら後で聞いてやる」
じゃあ、此れ居間に持って行っといて貰える?、と中也に鞄を託した。
中には首領から貰った資料が有る。ご飯を食べ乍らにでも色々考える心算なのだ。
手早くお風呂に這入り、大して髪も乾かさずに居間へ。
テーブルには中也が作ったであろう、今日の晩ご飯が並んでいた。
「中也、明日から長期任務這入ったわ」
椅子に腰掛け乍ら云った。中也は、何処だ?、と訊ねてきた。
「東京よ。ほら、月が爆破した事件が有ったでしょ?其の犯人の暗殺よ」
あの事件犯人居たのか、と中也は少し驚いていた。そして、私の向かいに腰掛ける。
そんな中也に、犯人の写真を見せた。彼はより一層、驚いた。
気持ちは判る。私も実際驚きの余り、何度も見返した。
写真に写って居た犯人とは、黄色い蛸の様な超生物。
「其奴、マッハ二十らしいわよ」
「それを殺せってか?お前大丈夫か?」
「莫迦ね、あくまで私は保険よ。餓鬼共が殺せなかった時のね」
私の言葉に、は?、と中也は意味不明だとも云いたげに返した。
「東京の椚ヶ丘中学校3年E組、其処が任務先よ。超生物は其のクラスの担任。生徒達は其奴を暗殺しないといけないみたい」
資料を見、ご飯を食べ、中也と喋るという三つの事をほぼ同時にする。
中也に、後で此の資料見せるわ、と云い、取り敢えず作戦を考える。作戦と云っても超生物を殺す作戦では無い。E組への行き方だ。
如何やら此の学校は3年E組を対象に差別が起こっているらしい。
E組へ行くのは、成績不振、素行不良等に該当する生徒だそうだ。大雑把に云えば、成績の悪い生徒と問題を起こした生徒がE組に行くのだ。
椚ヶ丘は成績が善くないと転入すら出来ないから、其処を踏まえると、問題を起こさない事にはE組には行けないだろう。
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バンビ(プロフ) - ちっぺさん» コメントありがとうございます!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!表現の仕方面白くて思わず笑っちゃいましたww更新頑張ります! (2017年5月17日 2時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク様(プロフ) - ちっぺさん» ありがとうございます!楽しみにして下さっている方がいるのが分かり、凄く嬉しいです!脱スランプになり早く更新するようにします! (2017年5月16日 20時) (レス) id: 110a1a14b8 (このIDを非表示/違反報告)
ちっぺ(プロフ) - この小説とても好みで面白いです。更新がんばってください、更新されたらば私は舞い上がって馬の上でコサックダンスを踊り出してしまうかもしれないぐらい好きです(^ω^) (2017年5月16日 17時) (レス) id: 74c0eac0d3 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - のんのさん» コメントありがとうございます!!そう言って下さり、嬉しい限りです!しかも応援まで…!これからも頑張ります! (2017年4月10日 2時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタク様(プロフ) - のんのさん» コメントありがとうございます!これからも楽しんでいただけるよう、頑張ります! (2017年4月9日 22時) (レス) id: 12cd453bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヲタク様 バンビ x他2人 | 作成日時:2017年3月30日 19時