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七話 ページ9

『ご馳走様でした。』

とてつもなく美味かった。
食堂のおばちゃん最強説は伊達じゃないんだなと、改めて思う。
こんな食事を毎食食べれる忍たまたちが羨ましい。
でもおばちゃんのご飯に慣れてしまうともう他のとこで食べれなくなりそうで少し怖い。

「食べ終わられましたら移動しますので支度を『あ、一つ良いですか?』…どうぞ。」

『この食器類はどこへ……?』

自分が食べたのだからせめて洗う位はしたいのだけど、多分無理だろう。
だが、ここに置いておくというのも少し忍びない。
そういう意味を込めて聞いたのだが、当の山本シナ先生は少し困惑した顔で固まってしまった。
そんなに変なことを言ったつもりはなかったのだけれど。

「……これらは私が後ほど食堂の方へ返しておきますので、ご心配なく。」

それだけ言ってサッと廊下へ出てしまった。
明らかに動揺が見られるのはどうしてだろうか。
今までの天女たちは食器を片付けるとかいう簡単なことさえしてこなかったのか。
まぁ良い、私にとっては彼女たちの軌跡なんて全て腹立つものでしかない。

筆と紙を手に取って文字を書く。
何にもできないのならせめて感謝だけでも伝わればいいと、思いを込めて。


──────────────────
───────────


「忍術学園の食事はどうだったかな?天女殿。」

『とても美味しくて、感動しました。
私の母は少し…だいぶ味オンチだったものですから。』

「それは良かった。」

周りの空気がピリつく中、学園長先生だけは穏やかに茶をすすりながら話してくださる。
かと言って警戒されてないわけでは無いのだろうが、これが学園長の器と言うやつなのだろうか……お見逸れする。
庵の中には山本シナ先生、土井半助先生、そして学園長先生と私の四人だが、多分まだ監視の先生方がこの部屋のどこかに潜んでいらっしゃる。
それが分かっていても気配なんて探れるはずもないのだが。

「さて、夜分にお呼び立てしてすまんかったの。
要件については山本シナ先生から聞いておろう?」

『はい。私が学園内において生活する上での決まりを話し合って下さったのだとか。
私もその辺については気になり始めていましたので有難いです。』

「そうじゃろうな。分かり易いように紙を用意した。
今少し確認してくれんかの。」

『はい、有難うございます。』

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かみきれ(プロフ) - 続きが気になりますね!それに、面白いです!更新待ってます。 (2023年3月12日 8時) (レス) @page21 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
佐倉桜(プロフ) - にょきにょきさん» ありがとうございます。今は諸事情ありまして更新はマチマチですが、色々片付いた際には定期更新に切り替えようと目論んでいますので、今暫くお待ちください。期待に添えるように頑張ります!!これからもどうぞ温かく見守ってください。 (2022年11月17日 17時) (レス) id: c76bb7a1ea (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。初めのプロローグを読んだ時にこれは絶対面白い!と思い読ませていただきました。最後まで読み、面白くて他には無いまた新しいものだと思いました!更新頑張ってください!待っております! (2022年11月16日 18時) (レス) @page18 id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
もんちゃん - 佐倉桜さん» 返信ありがとうございます!!私もいつか天女系の小説かいてみたいです!! (2022年7月8日 0時) (レス) id: a2e5551fe6 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉桜(プロフ) - もんちゃんさん» ありがとうございます!私も実は天女様が出てくるお話苦手だったんです…。それで自分ならどんなお話を書くかなと考え始めると止まらなくて……、こんな感じで作品にしてみました!これからも更新頑張ります!! (2022年7月7日 22時) (レス) @page3 id: c76bb7a1ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐倉桜 | 作成日時:2022年6月15日 0時

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