聖夜.5 ページ48
三｢あぁ｣
『おはちを。たすけて』
抑えてた感情が堰を切ったように溢れたのと同時に涙か滲んだ
伝えた言葉は震えて、鼻声で、情けない内容
だけど
都合がいいかもしれないけど
今だけは強制力と三ツ谷の強さを信じてるから
三｢当たり前だ｣
力強く、はっきりと
三ツ谷は答えて重い扉を開けて中へと入って行った
その後を続いて入っていくイヌピーとココ
私を振り返る2人と真っ直ぐ中を見つめる三ツ谷
その背中を数秒見つめたあと、3人に背を向けた
修｢ブッサイクな顔｣
『うるさい。早く稀咲のとこ行ったら？』
ただ黙って着いてきていた半間と目が合う
いつものニヤけた顔はおくびも出さず、真顔で私を見つめる
修｢お前さ、なんでいつもそんな顔してんだぁ？｣
そんな顔だどんな顔だ
修｢苦しいです〜、助けて欲しいです〜って顔｣
私の思考を読んだのかと思うほど簡単に答えを言う半間
『そんな顔してない』
自分に言い聞かせながらも吐き捨てるように短く呟いた
半間を一瞥して再び歩き出す
マイキーとドラケンを連れてくるにしても2人は今走ってる最中
おそらく通るであろう大通りの脇道に出て耳を澄ます
原作通りなら三ツ谷のバイクの音に気づいた2人が戻ってくるはず
『さむ....』
体感は長く感じるが実際は数分間
音もなく落ちていく雪を眺める私の耳に聞き慣れたコール音が響く
やっと来た
寒さに耐えかねていた私はほっとして音の鳴るほうへ視線を向ける
人影を不思議に思ったのか2台はスピードが緩やかになり
私に気づいた2人はゆっくりとバイクを止めた
マ｢A｣
龍｢何してんだこんなところで｣
こんな寒い中、走っていた2人の鼻は赤くなっていた
きっと私の鼻も赤いだろう
龍｢お前なんで特服なんだ？｣
怪訝な顔で私の姿を見るドラケン
きっと怒るだろうな、と思いながらも今は2人をなんとか教会まで連れていくことが私の仕事
怒られても良いからとにかく説得しないと
『2人にワガママ言っても良い？』
マ｢いいよ｣
私が鼻をすすりながら力なく笑って言うと間髪入れずにマイキーが答えた
思わず目を丸くしてしまった
マ｢いいよ。Aのわがままなら全部聞く｣
優しく笑うマイキーに鼻がツンと熱を持つ
『あのね、今から行って欲しいところがあるの。すごく大切な事なの』
2人は顔を見合わせる
『この先にある教会で2人を待ってる人がいる。2人の力が必要なの』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 486人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らくす。 - 初めましてです！久しぶりにこんなに面白い作品に出逢えて、心が踊りまくっております！！！お身体に気をつけながら、頑張ってください！楽しみに待ってます〜🤭🤍 (2022年8月21日 19時) (
レス) id: d0420b5049 (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - 響さん» 響さん！！初コメありがとうございますー！！大好き以上！？嬉しいです〜🥺頑張って完結まで走ります笑 (2022年8月20日 21時) (レス) id: ddef768a5b (このIDを非表示/違反報告)
凹凸(プロフ) - きなこだいふくさん» ありがとうございますー！！今ちまちま書いてますのでもう暫くお待ちくださいませ☺☺ (2022年8月20日 21時) (レス) id: ddef768a5b (このIDを非表示/違反報告)
響 - 1日で読みました〜！好みすぎてやばいです！！大好き以上の言葉を投げたい（？）追いかけ続けるので頑張ってください！ (2022年8月2日 13時) (レス) @page50 id: c19490a4d5 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 7も楽しみにしています。ゆっくりでいいので無理しない程度に頑張ってください (2022年7月30日 21時) (レス) @page50 id: bd02c67dc8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：凹凸 | 作成日時：2021年12月30日 1時
