逆ハーは別に狙ってない！【東リベ】

良かったと言える ページ41

『ッッ！！！』


痛みで目が覚めると真っ白な天井に、真っ白なベッド


薄い水色のような服を着せられており、直ぐに病院だとわかった


『いっっったい....』


右肩がズキズキと痛み、押さえながら体を起き上がらせる


その時、カーテンが開いた


真｢目、覚めたか｣


『マイキーのお兄ちゃん....』


そこには真一郎さんが立っていた


真一郎さんの話によれば、あの後、警察と救急車を呼び、そのまま病院に運ばれたらしい


親には連絡しようと思ったが、一虎と場地さんから家の事情を聞き、私の携帯にも連絡先がなかったため、断念


とりあえずは自分が保護者だと言って同乗して来たとのこと


2人は大人しく警察に事情を話し、今は警察にいる


真一郎さんが何も盗られていないこと、既に2人は反省していること、恐らく私が2人の処罰を望んでいないだろうことから、重い処罰は望まないと伝えてくれたらしい


まだ未成年ということもあって、保護観察処分程度で済むかもしれない


少年院に行っても短ければ数年で出てこられるだろうと


『良かった....』


ホッとしたように体の力を抜く


真｢しかし、ガッツのある嬢ちゃんだなぁ。ニッパーを武器にしてるやつ相手に飛び込むやつそうそういねぇだろ｣


喉を鳴らすように真一郎さんは笑う


私はなんだが恥ずかしくなって俯いた


真｢嬢ちゃんの肩な。骨にヒビは入ってたけどなんの問題もなく治るってさ。良かったな｣


"もし傷が残ったらどっちかに責任取ってもらえ"


そう言って笑う真一郎さんは本当に2人のことを怒ってはいないようだった


『怒らないんですか？』


真｢なにが？｣


『なにがって....だってっ！』


言葉を続けようとする口に綺麗な長い人差し指が当たる


真｢何も被害はなかった。本人も反省してる。俺が怒ることなんて何もねぇよ｣


真｢怒っていいのは怪我させられた譲ちゃんだけだ｣


『私だって勝手にお店に入っちゃったし、止められなかった。私も同罪ですよ』


それなのに自分だけ被害者面して病院にいるなんて


真一郎さんは｢確かにそうか｣と言うと


『いたっ！』


デコピンされ、思ったより痛いそれにうっすら涙を浮かべる


真｢はい。これでお前は罰を受けた。な？｣


『はい....』


優しく笑う真一郎さんに何も言えず頷いた


私があまり納得出来ていないことに気づいたようで

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