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13 f side ページ13

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それからの記憶はすごく曖昧なもので、泣きじゃくるAちゃんを抱き締めていた。



一世一代の大博打。玉砕覚悟の告白はしっかり届いた。

これからもずっと好きだみたいなことを言ったのは覚えてる、けどなんか、緊張しすぎて軽く酸欠。



「クラクラする…」
『ふふ、』



抱き締め返されて、背中をよしよし撫でられる。

幾分落ち着いた頃にはAちゃんも泣き止んでいて、大恋愛だぁ…と呟くAちゃんにつられて笑う。



控えめに剥がされそうになった腕を一層強く回して、



「俺から離れないでね」


精一杯優しい声で、

そしたら君は


『離さないでね』



最初で最後の失恋が終わった。


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作者名:二子 | 作成日時:2019年6月3日 13時

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