TAKE１８ たのしい昼ドラごっこ 上 ページ23
本丸の中の、一室にて。二人の天下五剣が、審神者とテレビを見ていた。
何を見ているかというと、所謂『昼ドラ』。
この世に生きる男女間の、あらゆる業を煮詰めたような設定の、ドロドロしたドラマの代名詞だ。
最初は、審神者と青江派がこの部屋にいた。しかし、途中でにっかり青江が席を外したのだ。
ちょっとチャンネルを変えてみよう、と審神者は数珠丸恒次に言い、リモコンを手に取った。
それが今のカオスにつながる。
「なるほど、これが現世の恋愛ですか。」
「違うと思う。これはただの昼ドラだ」
「ひるどら、ですか。ひるどらとは、どれもこのような物なのでしょうか？」
数珠丸恒次は、せんべいを手に持ったまま言った。何故彼がせんべいの大袋を抱えているのかは審神者にも分からない。
某人をダメにするソファーに体を預けていた三日月宗近が、ゆっくり起き上がって言った。
「はっはっは、何事も経験と言うだろう？」
ここから、審神者と天下五剣(＋α)の昼ドラごっこは始まった。
「……えー、今の配役だが」
そこらにあったメモ帳に先ほど決めた配役を書きつけた審神者は、隠す気配もなく溜息を吐いた。
それもそのはず、圧倒的に配役がおかしい。
「三日月宗近、姑役……？」
「このような物語には欠かせぬ役だろう？まあ、大丈夫だ」
何が大丈夫なのか。三日月宗近はマイペースに笑った。
審神者は二度目の溜息を吐き、頭を掻きながらメモ帳を見直した。
「数珠丸恒次、妻役。……妻？！？！」
「中々面白い展開になりそうですね」
あれにしようこれにしよう、と天下五剣達が一方的に決めた役割は明らかにおかしい。
だが、未だにせんべいの大袋を離さない数珠丸恒次は、どうやらこの下らない遊びにノリノリらしい。
「……っていうか可笑しいだろう！何故私が旦那役なんだ？！」
ダンッと机を叩き、審神者が声を荒げた。
確かに、審神者はお世辞にも男性には見えない。(女性らしいとは言ってない)
仮に審神者が男性だったとしても、旦那だなんだと言えるほど大人らしくは無い。
「せめて子供役にするとか、もっと、こう……」
待遇の改善を要求する審神者は、空中でろくろ回しのような仕草をしながら抗議した。
しかし、天下五剣は無常だった。二人の麗人は、顔を見合わせた後、小さく噴き出して首を振った。
「そうしたいのは山々なんだがなあ」
「中身が、少し……」
どうやら審神者の大人びた中身が、命取りになったようだ。
審神者は「チクショウ！」と叫んで頭を抱えた。
TAKE１９ たのしい昼ドラごっこ 下→←TAKE１７ 本丸定期放送 ※会話文
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
