TAKE１ いつもの ページ2
さてそんな騒動から一年、審神者とにっかり青江がどうなったかというと、決して仲がいいわけではなかった。
「見せてみなよ、恥ずかしがらずにさ」
「嫌ですううう！お前は戦績でも見てればいいだろ？！」
「はい、今月の戦績だよ」
「そういうのいいから！」
ギャーギャーやかましく騒ぎ立てる審神者と、それをにっかり笑っていなすにっかり青江。
彼らのすぐそばで碁を打っていた三日月宗近と数珠丸恒次は笑って言った。
「仲が良きことは美しきかな」
「全くそうですね」
にっかり青江にお面を掴まれたままほぼ宙づりになっている審神者は、力の限り叫んだ
「良くない！」
にっかり青江が顕現してからというもの、審神者は毎日のようにお面を外されそうになっていた。
最初の三日間は笑って許したが、四日目に審神者がキレて以来、二人は毎日のように口喧嘩のような応酬を繰り広げていた。
それは庭で、馬小屋で、縁側で、台所で。本丸の中で二人の喧嘩の舞台になった場所はもう無いと言っていいだろう。
何故にっかり青江が審神者の面をとろうとするのかは不明だが、最終的に大喧嘩に発展しそうになった場合、審神者の初期刀である歌仙兼定の拳骨が飛んでくるので、あまり本丸内でも心配されていない。
「だって、どうしても気になるんだ。……深い意味はないよ？」
「ひゃっ、やめろ！耳に息吹きかけるな！」
「ふふ、かわいいねえ」
「やめろ！！耳元で笑うんじゃない！」
普段しっかりと業務をこなす審神者も、にっかり青江の前では形無しである。時々からかい混じりに距離を詰められては顔を真っ赤にし、取り乱してしまうのだ。
もちろん最初は「首落ちろ」だの「万死に値する」などと審神者を護ろうとする刀剣はいたのだが、今は「はいはい離れてねー」と適当に注意するくらいになっていた。審神者に手を出さないことは薄々分かっているからだ。
その証拠に、加州清光と大和守安定は「またやってるよー」という目つきで二人を見やった。
「い、いい加減にしろ！お前、これから一か月馬当番にしてやろうか……」
顔を真っ赤にして片耳を押さえながら言う審神者に威厳も何もあったもんじゃない。にっかり青江はおかしそうに笑って「はいはい、分かったよ」とふてぶてしく言ってのけた。
今日もにっかり青江の圧勝で喧嘩は幕を閉じ、審神者は刀剣男士達から生暖かい視線をもらいながら小走りに審神者部屋へと帰っていった。
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いなほん(プロフ) - 最゛高゛で゛す゛……!!!!素敵なにっかりさんをどうもありがとうございました！ (2016年12月4日 17時) (
レス) id: eb5ee429dc (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - 拳銃さん» すみません、御指摘ありがとうございます。次のお話で、書き方を変えてみます…。 (2016年9月16日 21時) (レス) id: 873a9a633f (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - もう少し間を開けた方が読みやすくなりますよー。はっきり言ってこれ読みにくいですね。二、三行で良いので間隔取ってくださいね(´-ω-`) (2016年9月15日 23時) (レス) id: d214872701 (このIDを非表示/違反報告)
ルサルカ(プロフ) - 新鮮な鉛筆(２B)さん» ありがとうございました！電車の中なのにニヤケちゃいました！www更新のんびり待ってるのでのんびり頑張ってくださーい！応援してますw (2016年9月9日 19時) (レス) id: 2218d295b6 (このIDを非表示/違反報告)
新鮮な鉛筆(２B)(プロフ) - ルサルカさん» 「待つ」ですか、リクエストありがとうございます！また時間が開いたら書かせていただきますね。 (2016年9月4日 8時) (レス) id: 451b47dddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新鮮な鉛筆(２B) | 作成日時：2016年8月10日 13時
