四 ページ5
｢ど〜しよ〜…｣
同時刻,路地裏で小さく嘆く少女の姿が一つ。
その周りには彼女より小さく彼女よりは肉付きの良い5人の男女が盗品であろう食材を頬張っている。
｢姉ちゃん大丈夫？やっぱりお腹すいた？｣
｢姉ちゃんは盗んだ時に食べてきたから大丈夫だよ,皆で食べちゃって。｣
食べる手を止め少女を覗く心配そうな弟に笑顔で嘘を吐く少女。盗みは何時も成功する訳ではなく弟妹には元気にいて欲しいと少女は弟妹に殆どの食材を与えていた。
弟は｢ありがとう,姉ちゃん｣と笑顔を浮かべ再び他の弟妹と取り合いながら食事を再開する。
それを見守る少女の手には青い財布。
｢これ絶対あの人のだ…｣
再び｢どうしよう…｣と頭を抱える少女。
流石にマフィアのお金に手をつけるとどうなるのか,前の主人でいやという程知っていた。折角盗ったのにこのお金は使えない。少女は嘆く。自分の手癖の悪さを。
｢きちんと謝って許してもらおう…｣
＿＿＿＿＿＿若しかしたら問答無用で殺されるのでは。いや,案外優しい人で許してもらえるかも。
そんな考えが渦巻く少女にはカラ松と再開する事が,死へのカウントダウンが始まった様に感じられて仕方が無かった。
｢嗚呼…会いたくない。｣
落ち込んだ少女近付く5人の影。
｢おねーちゃん元気だして！｣
｢腹減ったの？俺の分やろーか？｣
｢楽しい話する！？｣
｢遊ぶ！？｣
｢皆！一気に言ったら姉さん困るだろ！…姉さん大丈夫？｣
年齢層がばらばらの弟妹達が少女へと近寄り元気を出してと騒ぎ出す。一気に賑やかになる路地裏に少女は笑った。
｢皆,ありがと！ねーちゃん元気出た！｣
＿＿＿＿＿＿この子達が居るのなら頑張れる。
5人を抱き締めながら少女はそう思った。
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水無瀬(プロフ) - ペコまる。さん» はじめまして。有難う御座います。一応年齢設定としましてはおそ松達は20代前半,夢主は16~17辺りのつもりで書いておりますが,何せ栄養不足の発育が悪い状態ですので少女表記にしております。 (2019年9月8日 21時) (
レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
ペコまる。 - とっても面白いです！ところで何歳くらいの設定ですか？ (2019年9月8日 18時) (レス) id: efabf24793 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 紅夜の黒猫さん» はじめまして。有難う御座います。楽しんで頂けたのでしたら幸いです。とても励みになります,頑張ります。 (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
紅夜の黒猫 - 水無瀬さん» はじめまして。作品読ませてもらいました。とても面白いです。設定といい、内容といい、よくできてますね！続き楽しみにしています (2019年8月6日 15時) (レス) id: 49d4392d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 暇人さん» はじめまして。有難う御座います。とても励みになります。楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです。この先も作者の妄想にお付き合い頂けましたら幸いです。 (2019年7月16日 8時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無瀬 | 作成日時：2019年7月14日 2時
