弐拾壱 ページ22
血腥い部屋に人影が六つ。それぞれの色のシャツを来た20代の男が立っていた。
赤と青を来ている男はお互いにシャツを交換する。
「やっぱ長男様は赤じゃ無いとな!」
長男様と自分を称したこの男_おそ松はへへっ,と鼻の下を人差し指で擦った。
「さぁて,松野家六つ子会議…基ピーノファミリー六つ子会議を始めようか。議題は皆も知っての通り,Aちゃんを仲間に入れるか否か」
六つ子達は小さい頃から松野家六つ子会議と称した六人での話し合いを行ってきた。くだらない物から六人に重要な事まで,議題は様々だった。六つ子会議と称されたそれは100を超えた頃から数えられていない。
「まずは,カラ松が乱入した事で判定する材料が少なくなったけど,お前等は彼奴を信用してもいいと思う?」
「…乱入は申し訳なかったと思っている。だが,彼処までやる必要は無かっただろう!未だgirlが仲間になると言った訳じゃないんだ」
「あれは僕もやり過ぎじゃないかとは思うけど…でも,仲間になる意識が無い時にやるから皆が信頼出来るって事はカラ松も分かってるだろ?仲間じゃない時に情報を売るか売らないかは大きいよ」
「さぁすがチョロちゃん!分かってるね〜」
「流石俺の相棒!」と嬉しそうにはしゃぐおそ松にチョロ松は嫌そうに盛大に溜息を着いた。「そんなに嫌!?」と叫ぶおそ松を余所に話は進む。
「ッ…それは,俺も分かってはいるさ…唯…」
「え,無視?兄ちゃん泣くよ?」
「唯?」
「え,無視?」
「傷付ける事でしか,お前達のgirlへの信用を得る案が出せない俺が歯がゆいだけだ」
「…まァ,そこはしょうが無いんじゃない?他に案は無かったんだから」
カラ松は苛立った様に壁を殴る。壁は大きな音を立てて凹んだ。カラ松は悔しそうに顔を歪める。
「落ち着けよカラ松〜弟達が怖がってんだろ?…其の結果をこれから話すんだから,少し待ってろよ。どんな結果になっても怨むなよ」
「…あぁ」
「少し頭を冷やす」と眉間に皺を寄せたカラ松は壁に凭れ腕を組んだ。眉を顰め背筋が凍るような冷たい目付きにカラ松の弟達は,あのチョロ松でさえも内心震え上がるばかりだ。兄弟を傷付けられた時ににしか見られない其の顔からは少女を大切な人だと思っている事が見て取れた。
「んじゃ,話を戻そうか」
おそ松は二度手を叩き緊迫した空気を戻す。
「んで議題は,Aちゃんの胸のサイズは…だっけ?」
「「ざっけんなくそ長男!!」」
部屋に緑と桃の声が響いた。
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水無瀬(プロフ) - ペコまる。さん» はじめまして。有難う御座います。一応年齢設定としましてはおそ松達は20代前半,夢主は16~17辺りのつもりで書いておりますが,何せ栄養不足の発育が悪い状態ですので少女表記にしております。 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
ペコまる。 - とっても面白いです!ところで何歳くらいの設定ですか? (2019年9月8日 18時) (レス) id: efabf24793 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 紅夜の黒猫さん» はじめまして。有難う御座います。楽しんで頂けたのでしたら幸いです。とても励みになります,頑張ります。 (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
紅夜の黒猫 - 水無瀬さん» はじめまして。作品読ませてもらいました。とても面白いです。設定といい、内容といい、よくできてますね!続き楽しみにしています (2019年8月6日 15時) (レス) id: 49d4392d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 暇人さん» はじめまして。有難う御座います。とても励みになります。楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです。この先も作者の妄想にお付き合い頂けましたら幸いです。 (2019年7月16日 8時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無瀬 | 作成日時:2019年7月14日 2時