"第一幕 揺れ動く幕開け" 4話 ページ5
ベンチからじゃ日差しが強くてアベの姿が全然見えないから、ホシュの凄さがよく分からないのだけれど。
「沖？沖ならモモカンに呼ばれてたぞ。すぐ来ると思うけどな」
「そうか」
「何だよ〜阿部が三橋の名前言わないなんて…。いっつもこーんな目吊り上げて「三橋は！！？」とか言ってるくせに〜」
「それは俺の真似か…？」
ミズタニの変顔にアベは眉を上げ、その顔のこめかみに拳たてながらゆっくりと微笑みを浮かべる。
「あ、阿部阿部。端正な顔が崩れていますよ〜…」
「俺は元からこの顔だ！」
アベは力強く拳をひねったようで、ミズタニは奇妙な奇声を上げながら地べたにすべり落ちていく。
それを端から見ていたミハシまで、顔を真っ青にしながら自分がやられたかのようにミズタニと同じ動作で滑り落ちていた。
「あ、おい阿部。沖来たぞ」
「あぁ？」
「だから、沖。ほらそこ」
無い筈の何かが、内側から叩く。
おき。
おき。
たった二文字が、無い何かに響いてきて苦しい。
違う、苦しいんじゃない。けど、楽なわけでも、楽しいわけでもない。
ー嬉しい、んだと。思う
「……ー！」
目線が、合った。
ような気がするのは、きっと気のせい。私の声は、誰にも聞こえていないし、聞かれもしない。…独り言。
だから、私の言葉で振り向いた。なんて思っていない。
「沖、監督から何言われてたんだ？」
「…あ、あぁ阿部。投球練習について、だよ。…阿部も、モモカンから聞いたんだろ？」
「ああ聞いてる。…おい、田島！！三橋！！それから、出来れば花井も来てくれ！！」
アベに名前を呼ばれた三人は、重たい腰をあげながらゆっくりとついていく。
ベンチから離れた場所に陣取るアベから時計回りに、ハナイ、ミハシ、タジマ、沖。と並んで円陣を組むようにして座り込んだ。
ミハシは投手。アベはホシュ。
私が知っているのはこの二人だけ。じゃあ後の三人はどっちなのだろう？
「あーあ…大丈夫かな、花井と沖。あのメンツで話が円滑に進むか心配だよ」
「円滑には進まないだろ…」
「確実に花井が胃痛で倒れるよな〜沖も沖で大変そうだよ」
サカエグチ、スヤマ、ミズタニ。
私の視界からはよく分からないのだけれど、声からして多分その順番で喋っている。気がする。
その三人から言うと、あのメンバーは話し合い的によくないみたい。
「ただいま〜」
「あれ、あの五人でなにやってんの？」
「お、泉に西広。投手、捕手でミーティングしてるみたいだよ」
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うみしお - hina hihohoさん» 皆好き…すごく分かります！皆個性的でカッコいいですもんね〜。ついつい応援したくなっちゃいます。 暖かいコメントありがとうございます、もっともっと頑張りますね！＾＾ (2017年12月4日 14時) (
レス) id: 1a7d18c6c3 (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho(プロフ) - うみしおさん» そうなんですよねぇ〜。阿部くん田島くんが多くて...私は泉くんおしです！沖くんも大好き！てか、皆好き！これからも頑張って下さい！ (2017年12月4日 7時) (レス) id: 0035085ab5 (このIDを非表示/違反報告)
うみしお - hina hihohoさん» コメントありがとうございます。おお振り内じゃ沖くんが一番好きなのですが、沖くんの夢小説があまりにも無くて…自分で書いてしまいました…！沖くんは本当に癒しですよね、わかります…！ (2017年12月4日 2時) (レス) id: 1a7d18c6c3 (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho(プロフ) - おお振りの夢小説を書いている仲間がいた！沖くん癒されますよねぇ〜。私も好きです！ (2017年12月3日 9時) (レス) id: 0035085ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみしお | 作成日時：2017年11月28日 23時
