言葉にするって大事なこと ページ17
数分後。
「あーよかった。元に戻ってよかったね！」
沖「やっぱ自分の身体が一番でさァ」
「そりゃそうでしょ。私もそう思った」
あれから元に戻った総悟と銀ちゃん。
土方さんは先に帰り、今は総悟と二人でぶらぶら。
せっかく会えたし、途中まで送ろうと思って。
沖「旦那の体、どうだったんでィ」
「どうって、別に…」
沖「ふーん」
「なに？何もないからね？」
沖「俺ァ、無駄にいい匂いかィ？」
「あ、そこまだ引っかかってたの？」
沖「どうなんでィ」
「無駄というか、普通にいい匂い。すごく好きな匂い」
沖「ほんとかィ？」
「うん。好きな匂い」
なんて言ってたらぎゅうっと抱きしめられる。
…うん、いい匂い。
沖「Aの匂いも、嫌いじゃない」
「…嫌いじゃないって喜んでいいのかわかんないし」
沖「嫌いじゃないんだから喜んでいいだろィ」
「んーまぁいいか」
沖「…ムラムラしてきた」
「は？」
沖「俺の部屋泊まれ」
「いや、銀ちゃんに言ってないし」
沖「あとで電話しろィ」
「あ、あの、総悟？」
沖「テメーに拒否権なんてねェ」
一回スイッチ入ったらもう逃れられないのは百も承知。
ぐんぐん引っ張られて屯所に到着。
沖「入れ」
「あ、あの、私汗臭いし…」
沖「今更何言ってんでィ。いつものことだろィ」
「ちょ、いつも臭いってこと？！」
沖「だからなんでィ」
「もうほんとやだ」
沖「いいんでィ。それが余計に興奮するんでィ」
「キモいー！」
沖「いいから脱げ、早く」
「やーめーろー」
無理やり脱がしにかかる総悟。
それに対抗する私はいつものこと。
沖「あ、」
「なに？」
沖「…」
急に黙って、私の耳元でこう囁く。
沖「愛してらァ、A」
びっくりした私は総悟の顔を見ようと試みるも、
「総悟…ぐええっ」
沖「顔見るなバカ死ねA」
「なに？どっち？」
これでもかってぐらいぎゅうっと抱きしめられる。
きっと総悟の顔は真っ赤なはず…見たい。
カシャ
「…あ、」
総悟はたぶん気付いてないだろうけど、土方さんがにやりと写メを撮って去っていった。
後で送ってもらおっと。
愛する人の匂いってどうしてこうも愛おしいのか→←まだ続くんかい！って思ってますよね？もうしばしお付き合いを
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作者名：浅井 | 作成日時：2020年4月27日 14時
