隣の松野家が今日もうるせぇ。

チョロ松視点　番外編 ページ28

「チョロ松ぅ〜、聞いてくれよ〜！」


最近、おそ松兄さんがウザい。


「この前もさぁ〜、抱き着くな！って嫌がるくせに顔赤くしてたの！可愛くね！？」


正確には、おそ松兄さんのノロケ話がウザい。


「あっそ。それより仕事はどうしたのおそ松兄さん。ちゃんと見つけるって言ってたよね？」


「それは…そのうちだよ。まぁ？このカリスマレジェンドの俺なら仕事見つけるなんてかんｔ」


「今までずっとニートだった奴が何言ってんの？」


Aさんも…何考えてるんだろう。


こんな奴と付き合うだなんて…。


将来ヒモ男確定の奴と結婚の約束までするなんて、信じられないよ。


そう。


おそ松兄さんに、すごく綺麗な彼女ができた。


おそ松兄さんにはもったいないくらいの。


綺麗な人…なんだけど。なぜか影が薄いんだよね…。


この前だって、僕がにゃーちゃんのグッズを眺めてたら…


「あー！にゃーちゃん、今日も超絶可愛いよー！にゃーちゃぁぁん！」


『本当に好きなんだな、そのアイドル。おそ松がれいかとか呼んでたけど…。』


「誰だよれいかって！！にゃーちゃんだよ！にゃーちゃん！！あの馬鹿、何回言ったら覚えるんｄ…ってうわぁ！？Aさん！？いたの！？」


真後ろにAさんがいたことに全く気が付かなかったんだよね…。


あの後謝ったらよくあるから気にしなくていいって言われたし…


まぁ、影薄い人っているからね…でもびっくりするよ…。


あ、あと、Aさんがにゃーちゃんに興味あるってことにもびっくりした…。


思わず熱くなって語っちゃったんだけど、


Aさん、すごい真面目に聞いてくれてたんだよね…。


僕の周りにはそういう人ってあんまりいないから、ちょっと嬉しい。


でもやっぱりおそ松兄さんの彼女ってことが信じられない。


よりによってなんであのクズ長男選んじゃったかなぁ。


同じ顔があと五つもあるのに。


「ちょっとチョロ松ぅ？ちゃんと聞いてる？聞いてくれないと寂しくてお兄ちゃん死んじゃうよー。」


「お前はウサギか！ったく、言われなくてもちゃんと聞いてるよ。ていうか、同じ話ばっかりしててもう飽きたよ。」


「えー？俺同じ話してた？んまー、そんだけAは可愛いの！あ、可愛いからって惚れんなよ？」


「惚れないよ。僕はトト子ちゃん一筋だから。」


「えー？れいかは？」


「だからにゃーちゃんだってば！！」


でもまぁ、おそ松兄さんが幸せそうだからいっか。

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