第六話。 ページ6
一体。
一体どこからツッコめばいいのだろうか…。
私は大きなため息を零した。
「どうして知っているのか…知りたいところではありますが、
まずはそれよりも先に貴方について教えてください。
貴方は一体、何者なんですか。」
少年は相変わらずへらへらとした様子で私を見ている。
何を考えているのか、まったくわからない。
ただ、少年の胸元には艶やかに輝く紫色の宝石があることしか、わからない。
「んー、それはまた後で話すから、今は犯人さん捕まえよーよ。
うだうだしてると、犯人さんが逃げちゃうじゃん。」
少年はそう言うと私の手を取り、歩き出した。
おい、私の質問に答えてはくれないのか。
後で話すって、一体いつだよ。
そんなことを思いながらも、成す術もない私は黙って彼についていくしかなかった。
「お、はっけ〜ん！意気地なしちゃん、あの人で間違いないよね？」
しばらく歩くと、店のテラス席で飲み物を飲んでいる先ほど見た人物がいた。
彼の問いから、私は察した。
「…あの。貴方、私の能力について知っていますね？」
それも、事細かに。
「…あー、バレちゃった？結構勘が鋭いんだねー。
意気地なしじゃなきゃ、立派な探偵さんになれるのに。もったいなーい。」
私が指摘しても、彼はへらへらとした態度のまま。
むしろ、面白くなってきたと言わんばかりの表情を浮かべている。
「犯人さんは見つけたし、しばらくはあそこから動かないだろうから…
せっかくだし、君の推理を聞かせてよ。」
何をバカげたことを。
まぁ、ここで断っても彼は何度もねだってきそうだから仕方ない…
あまり自分の想像の話をするのは好きじゃないが、ウザいのも嫌だ。
「そうですね、いいですけど、今から話すのは全て私が考えた想像に過ぎない。
つまりは、架空のお話だと思って聞いてください。」
彼は飄々とした様子ではーいと返事をして、近くにあったベンチに腰かけた。
私はそんな彼を見下ろしながら話を続ける。
「まず私は、貴方が話しかけてきたときのことを思い出しました。
人混みの中で、私に意気地なし、と話しかけてきましたね？
あの人が何かやらかすって、わかってたよね？
だから、ずーっとあの人のこと、目で追ってたんでしょ？と貴方は言いましたね？」
「あ、もしかして根に持ってる？ごめんって、意気地なしちゃ〜ん。」
ごめんと言いながらも意気地なしちゃんと呼び続けるんだな…。
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キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» 少しでもお力になれたのならよかったです！ (2022年12月12日 15時) (
レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
桜都葉 - わあ、、。凄い心が軽くなりました！これから、沢山のことに挑戦して自分の得意なことを見つけていきたいです！ありがとうございました！ (2022年12月6日 15時) (レス) id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 私も長文失礼しました…！ (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» それは普段の生活でなんの役にも立たないけど。でも、少し気が楽になる、こともあるかもしれません。これも私の考えに過ぎませんから、断言はできませんが。桜さんの生きる希望になれるなんて、とても光栄なことですね！ありがとうございます。よろしくお願いします！ (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» 才能は、自分じゃ見えないものかもしれない。と、今言った全ても、私が考えた一つの説に過ぎません。でも、私は、そう考えた方が楽だから、そうだと思います。そうだと思いたい。だから、桜さんも、自分が楽だと思える考え方を探してみてはいかがでしょうか。 (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キル坊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okitakarum1/
作成日時：2022年11月27日 20時
