第四十二話 神威サイド ページ43
あの日以来、あいつは俺とますます距離を取るようになった。
まるであいつがあいつじゃなくなったみたいだ。
それは決して当たりが強くなったとか、
今まで以上に俺を毛嫌いしてるとか、
そういうのじゃなく…。
いや、むしろ、
優しくなった。
けど、それがなぜだか…
なぜだか、俺を”他人”扱いしているようで…気に入らない。
「ねぇ、A…、」
『あれ?アホ毛くん、どうしたの?あ、次銀八先生の授業だよ。堂々と寝られるじゃん、よかったね…って、アホ毛くんはいつも堂々と寝てるか。』
コイツの、この笑顔。
まるで取ってつけたような笑顔。
人形のように不気味なほどに綺麗な笑顔。
コイツは、俺には、俺だけには、この笑顔を向けなかったのに。
コイツのこの笑顔の意味を、俺は知っている。
だから。
だからこそ、余計に…
「(ムカつく。)」
腹が立つんだ。
何をしても、コイツはのらりくらりと逃げてしまう。
一体いつまで…
そうやって、俺から逃げ続けるんだよ。
俺はぎゅっと拳を強く握りしめた。
でも残念、俺は狙った獲物は逃さない。
待っててよ。
今すぐにでも、アンタをとっ捕まえてみせるから。
そうしている内に、時間が過ぎていき…
放課後になった。
「ねぇ、A、ちょっといい?」
『なに?どしたのアホ毛くん。』
相変わらずのあいつの笑顔。
今すぐにでも、壊してやりたい。
「ちょっと話しずらいことだから、一緒に来てよ。」
俺はあいつに手を差し出した。
いつものあいつなら…この手を取らずに何企んでんの!?とか言うんだろう。
いつものあいつなら…。
そんな思いも虚しく、あいつは俺の手を取った。
『このあと神楽ちゃんと帰る約束してるから早くしてよー?』
俺は心のどこかで思っていた、手を取らないでくれれば、なんていう思いをかき消すように
あいつの手を引いた。
俺はバカだよ。
だから、俺は、アンタから直接話を聞きたかった。
アンタが何考えてんのか、わかんないから、アンタの口から教えてほしかったんだよ。
そうでもしないと、俺には理解できないから。
「ねぇ、なんで俺のこと避けてるの?この前のこと、そんなに嫌だったの?」
『え?別に避けてないけど?今だってこうやって急な呼び出しにも対応したじゃんか〜。この前の?あー、あれね。ま、嫌っちゃ嫌だったけどアホ毛くんはいつもあんな感じじゃん。』
…また、そうやってさ…。
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キル坊(プロフ) - 十四松saikouさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉ですが、こちらの作品は銀魂の夢小説なんです…すみません。作品が完結できたら新しい夢小説を書こうかなと思っているのでそちらをおそ松さんの夢小説にさせていただきます! (2022年6月20日 8時) (レス) id: 811c0a9312 (このIDを非表示/違反報告)
十四松saikou - 作品名に惹き付けられました!おそ松さん大好きなのでこういう小説はよく読みます!更新頑張ってください! (2022年6月19日 18時) (レス) @page4 id: 8e02c4fff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キル坊 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okitakarum1/
作成日時:2021年11月13日 18時