第二十九話 ページ30
この二人は敵対してるのか何なのか知らないが。
「あ、あの店の料理美味そう。あっち行こうよ。」
―――――――グイッ
「飯はさっき食ったばっかだろうが。それより、そこの洋服店にでも行かねェかィ？」
―――――――グイッ
「俺はまだまだ食べ足りない。だからまずはあの店に行って腹ごしらえしなきゃ。」
「テメーのその底なし沼の胃袋とコイツの胃袋一緒だと思っちゃいけねェや。コイツはもう飯なんていらねぇんでィ。だから次は俺との楽しいショッピングの時間でィ。」
…どうでもいいけど、私の両腕引っ張らないでもらえますか？ちぎれそうなんですけど。
アホ毛くんと風紀委員が反対方向に私の腕を引っ張るもんだから、私の腕はとっくに悲鳴を上げている。
しかし、私が声を掛けたとしても…
「それならアンタだけその楽しいショッピングとやらに行ってきなよ。俺はコイツと飯食いにいくから。」
「だったらテメーだけで飯食いに行ったらどうでィ。俺ァコイツと買い物できりゃァいいんでィ、お前なんざはなっからお呼びじゃねーんだよ。」
こんなに白熱して口論してるんだ、聞いてくれないだろう。
助けを求めて友達と目を合わせるも、
”が・ん・ば・っ・て”
そう口パクで私に伝えるとそそくさとどこかへ逃げて行ってしまった。
ふざけんなよ…そもそもこうなる原因を作ったのはお前じゃねーかよ…。
さすがにこれ以上腕を引っ張られると腕が千切れそうだ。
そして私の堪忍袋の緒も切れそうだ。
「ねぇ、アンタも俺と飯食う方がいいよね？」
「何言ってんでィ、俺とショッピング行くほうが嬉しいだろィ？」
―――――――ブチィッ、
あ、堪忍袋の方が先に切れた。
『いい加減にしろぉぉぉぉぉおお！！』
唯一残っていたであろう理性も堪忍袋の緒が切れたことにより、吹っ飛んでしまった。
私は怒りに任せ両腕を大きく振り、私の手を掴んでいた二人を遠くへと吹き飛ばしてしまった。
『…あ。』
正気に戻ってから気づいた。
私、いまとんでもない奴らを吹き飛ばしちゃった…。
どうしよう、明日にでも仕返しにやってくるぞこれは…いや、明日じゃなく今すぐにでもやってくるだろう。
うん、逃げるしかない。この場合は逃げるしかない。
とりあえず私は全速力で家に帰った。
家まではさすがにバレてないから、しばらくはやってこないだろうけど。
もし家がバレたら…
そう考えただけで私は冷や汗が止まらなくなった。
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キル坊(プロフ) - 十四松saikouさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉ですが、こちらの作品は銀魂の夢小説なんです…すみません。作品が完結できたら新しい夢小説を書こうかなと思っているのでそちらをおそ松さんの夢小説にさせていただきます！ (2022年6月20日 8時) (
レス) id: 811c0a9312 (このIDを非表示/違反報告)
十四松saikou - 作品名に惹き付けられました！おそ松さん大好きなのでこういう小説はよく読みます！更新頑張ってください！ (2022年6月19日 18時) (レス) @page4 id: 8e02c4fff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キル坊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okitakarum1/
作成日時：2021年11月13日 18時
