初 恋【銀魂】

第６話 ページ8

A)・・・っ！？


無意識のうちに、あたしの足が一歩後ろへ下がる


男)あれれ？今日は姉ちゃんの方がビビっちゃた？


A)・・・ビビってなんかない！！
このあたしをナメたらどうなるか、てめぇに思い知らせてやる！！


あたしの中で、昔の血が騒ぎ出す


あたしは腰から木刀を抜いた


そして男どもに斬りかかろうとした・・・その時！


？？)何してんでィ？


A)・・・っ！


その言葉と共に、あたしの肩に手がポンッと置かれた


男)し、真選組だァァァ！！


男どもは焦ったように逃げていく


A)そ、総悟っ！？


見上げるとそこには、総悟の顔があった


沖)大丈夫ですk・・・ってAじゃねェかィ！？


あたしの顔を覗き込んで、総悟は驚いた顔をする


沖)やっぱり・・・。
そうだと思ったんでさァ。
あんな大勢の男相手に、
逃げるどころか木刀抜いて戦闘モードに入ってる女なんざ、
Aか女装した男くらいしかいねぇ！


A)何それっ！？
あたしとオカマは同レベルってこと！？


沖)別に、そうとは言ってねェでさァ


またあたしの顔が熱くなる


でもこれが、総悟に対する


「怒り」


なのか、


「恋心」


なのか、正直あたしにはよく分からなかった


沖)・・・あっ！そうだ！！


何か思い出したように、総悟が口を開く


沖)覚えてますかィ？
武州にいた頃、俺とした約束・・・。


A)約束・・・？
そんなのしたっけ？


沖)したじゃねェですかィ！
大人になったら、「俺と結婚してくれる」って・・・。


A)け、結婚んんんん！？
そんなの覚えてないよ・・・////


沖)・・・まぁ、いいや。
ただ、一つだけ覚えといてくだせェ。


A)・・・？


沖)俺はまだ、Aのこと「特別」に思ってやすから・・・////


総悟は顔を少し赤くして言う


でも・・・、


A)特別・・・？


超ド級の恋愛初心者にとって、


その言葉を理解するのは、少し難しかった。


A)・・・あっ！ちょっと、待って！！


あたしは先に歩き出した、


総悟の背中を追って走り出した

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