【wrwrd！】群青。 (ページ7)

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6話ページ7

「お忘れなのですね、やはり。」

utu「お、おう。なんかごめんな。」

流石に全く覚えてないことに
傷ついたかと思って
俺は一応謝った。

まぁ、さほど気にしてない様子で
すぐにまた話し始めたけど。

「…では、こういえば分かりますか？」

【鬱王子】

utu「は、なんで、それを」

瞬間、時が止まったような気がした。

頭ん中がまっさらになっていって。

何も考えられないほどの衝撃を受ける。

男から目が離せない。

誰だ、こいつ。

何で俺の【昔】の話知ってんのや。

少なくとも知ってるのは

グルちゃんととんちと…ゾムだけのはず。

それなのに、どうして。

あった覚えのないこの男が何故知っている？

彼は再び口を開く。

「驚くのも無理はないですよね。
貴方にとっては捨てた過去。
そして、私は何故かそれを知っている。」

顔が見えなくても、何となくわかる。

こいつ…楽しんでんな。

utu「ホンマに誰や、お前。
…そして、俺を捕まえて何するつもりや？」

俺はそれに腹が立ち、
マントの中にうっすら見える目を
キッと睨みつけた。

しかし、そんな
俺の目を気にしてはいないようだ。

ほんとに腹立つ。

「……まだ分からないのですか。
仕方ないですね。」

呆れたようにそう言い、
彼はマントのフードを外した。

utu「な…っ！？」

そこに居たのは。

……死んだはずの、【大臣】だった。

utu「嘘やろ、おまえ…死んだはずじゃ…」

目を見張る、とはまさにこの事。

死んだと思っていた死人が
まさか生きていたとは。

あの事件で、
確実に終止符を打ったと思ったのに。

夢か、現か、幻か。

でも痛みも感触も、鎖の冷たさも感じる。

嗚呼認めなくはないがここは本当に現実なのだ

「ｸｯｸｯｸｯ…何年も何年も…
計画を立てたかいがありましたよ
…貴方のそんな顔が見れるとはね。」

心底楽しそうに笑う彼の笑顔は
悪魔のように歪んでいた。

彼の性根のように腐りきった笑顔だった。

utu「っ…。」

衝撃を超える更なる衝撃で、
俺が声が出ないのをいいことに
まだまだ【愉快な話】を続くらしい。

「そう言えば、貴方は何するつもりか、と
先ほどおっしゃりましたね？」

utu「…言ったで？」

「……することはただ一つでございます。」

復讐ですよ。

後書き()

妄想過多。許してクレメンス。