【wrwrd！】群青。 (ページ6)

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5話ページ6

そして、現在に至るわけだ。

どうやら(ここまで来ると確実にやけど)
俺は何者かに捕まってしまったらしい。
しかもかなり計画的な犯行のため
相当ソイツは俺に怨恨を持っていると
考えられる。

…誰かに恨まれるようなこと

なんかしたっけなぁ………。

…。

…。

…。

駄目だ、思い当たる節がありすぎて
一体誰の犯行なのか見えてこーへんわ。
(特に女性に対しては)

utu「むっ、んっー！！」

とりあえず手錠外れないかと出来る限り
ジタバタと動いてみる。
…案外頑丈で全く外れる予兆が無い。

喋れんし、どないしたらええねん。

完全に手詰まりやな。詰んだわ。ワロス←

本当に検討もつかへんしな、犯人。

敵国とかかな、あり得るとしたら。

…けど俺、幹部の中でも国一の最弱「無能」で
有名やから俺を人質として
交渉しても意味ないと思うねんけど…
引き抜きとかそれも意味無いで？

不意に、ガチャリと扉が開いた音がする。

utu「！？」

誰か来たようだ。
カツ、カツと歩いてくる
足音が遠くから反響して聞こえてくる。

そして目の前に現れたのは

黒いフードのマントを付けた、男である。

なんだ、女じゃなかった…良かった…

現状何も良くなってないけどそこだけ一安心。

顔は影になってて動くことが出来ない俺からは
全く表情も、顔の特徴すらも分からない。

「…」男は俺にカツカツと黙って近づいてきて…

…あっさりと口の枷を解いてくれた。

なんか、あっさり過ぎて拍子抜け。

utu「はぁ…」

と思ったけど
やっと自由になったからどうでもええわ。

出来れば手も自由にして欲しかったかなぁ。
足とかも。ジャラジャラ鳴っててウザイ。

…それより本題。

utu「アンタ、誰や。」
俺は男をじっと見てそう聞いた。

少しの沈黙の後、男は
「名乗る程の者では…」とやっと口を開く。

声的に俺よりうんと年上のオッサンやな。

おいおい…更に相手の
目的分からんくなってきたぞ。

…え、何？マジで。なんなん。

オッサンに喧嘩売ったような経験ないねんけど
なんでこの人に拉致られてんの！？

「と言うか、名乗らなくても分かるのでは？」
utu「は？」
んーと…つまり……？
要するに、俺はこの男と一度会っている(・・・・・)
タンマ。混乱してきた。
待って。思い出すから。一旦。待って。
……記憶の隅から隅まで思い出せるまで
思い出していく。

……えー……と。

やっぱり…

お前誰やねん!!