【d!】超能力少女と我々だ!３ (ページ8)

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81話.必然ページ8

哀れな子。
何も知らないから、掌で踊ってる。
騙されてることにも気づかないで。

Aside

utu「ふぅ、ふぅ…はぁ…」

A『はぁ…っ…はぁ…』

両者ともに荒い息をなんとか整える。

訓練場で、いつも通り私と大先生は

能力の制御の練習をしていた。

最近は、
前よりは使い心地が良くなった気がしてる。

コントロールのコツが掴めてきた、と言うか…

この前に他の人達にも見てもらったら

動きが前より良くなってる、

と褒められて嬉しかった。

あぁ。幸せだな。

こんなに、幸せでいいのかな。

楽しくて、賑やかで、嬉しくて…

この時、自惚れてた私が悪かった。

忘れてたんだ。

いつかは幸せなんて無くなるって。

幸せは、崩れるって。

痛い目見て、分かってたはずなのに。

馬鹿な私は、忘れていたんだ。

幸せが永遠に続くものだと幻想を夢見て

夢物語に溺れてしまっていたんだ。

全て、錯覚でしかないのに。

utu「Aﾁｬﾝお疲れ…つかれたなぁ…」

まだ息苦しいのか、胸に手を当てながら

大先生はニコリと笑って言ってきた。

A「うん、お疲れ。」

私も、にこり、と笑い返した。

utu「…はぁ…もう部屋戻ってええかな？」

A「そう、だね。
時間的にも…もう夕方近いし。」

utu「え！？ほんま！？…うそん」

集中していて、
時間など見ていなかったみたいで
目を丸くして、驚いていた。

utu「…よし、俺一服吸ってくる。
Aちゃんも
もう戻って好きなことしてええよー」

A「え、うん、じゃあまた後でね。」

utu「おん。」

手を後ろにひらひらさせながら、
相棒のキャスを持って去っていった。

ああ言うのを世間でいう所の
ヘビースモーカー、
って言うんだよね。

煙草って吸ったことないから
よく分かんないけど相当中毒性あるのかな…？

A「…すること無いし、戻るか。」

肝心の相手が居なくては、訓練場にいても
何の意味も無い。

それにいきなりポツンと
一人取り残され寂しかったから
私はすぐさま自室に戻ることを決意した。

A『♪～♪…』

鼻歌を歌いながら、スキップしそうな勢いで

私は部屋へと戻ろうとしていた。

え？スキップ何でしてるかって？

気分に決まってるでしょ←

確か廊下の角を右に曲がって…

その後は…

A「うわぁっ！？」

???「あっ！？」

ﾄﾞｼﾝ､ﾄﾞｻﾄﾞｻﾄﾞｻｰ