貴方の為に駆けずり回りましょう！【岸蛍】 (ページ9)

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9年目の浮気 5 ページ9

マンションでの岸の仕事は15分ほどで終わって、店に帰ると、岸はすぐに麻雀を打ち始めた。

谷「帰ってきてスマホ渡したらまた麻雀タイムか、、、」

それでも麻雀をやめない岸にさらに谷中が

谷「浮気疑惑の詳細はもう分かったんだから良いじゃねえか、予算がさあ、、、」

『ったく、いっつも予算予算って、うるさいわねえ、アンタの金の使い方が下手なだけでしょ！』

谷「なんだと？！って、、、流し満貫。岸、何やるつもりだ？」

『はいはい、了解！車回しとくわ！』

岸が何をしたいのか詳しいことは分からないけど、私の仕事は変わらない。

騎士を依頼人の元に届ける。

それだけだ。

岸「久留間ちゃん、またよろしく頼むわねぇ〜」

再びおばあちゃんになった岸が車に乗る。

『やっぱりキュートなおばあちゃんね！可愛すぎて空も飛べるわ！もちろん、任せて！』

最後の仕上げのために岸を商店街へと送り届ける。

岸「助かったわ〜、ありがとねぇ」

『どういたしまして！岸のためなら全然！行ってらっしゃい、帰りもここでまってるから！』

30分くらいして岸が戻ってきた。

岸「お待たせ、帰りもお願いね〜」

『おかえり、岸！安全運転で帰るわ！』

『ねえ岸、あの夫婦、上手くまとまりそう？』

変装を解いて元に戻った岸に問いかけた。

岸は相変わらず何も言わなかったけど、少し迷って、首を縦に振った。

どうやらお節介は成功したらしい。

『良かったわね、岸！』

そう声をかけると、微笑みが返ってきた。

え？控えめに言って神が降臨したかのような輝きを放ってるんだけど？神々しい。
さすが岸。大好き。後光が差してる。天才。

そんなことを考えながら運転していると、袖を引っ張って前を顎で示された。

『あぶな！黄色じゃん、、、ありがとう、岸』

岸は気を付けてよ、と言わんばかりにジトッとした視線を向けて、そのあとすぐに寝てしまった。

後日、皆を機材や純白のドレスと共に送迎することになったからきっと岸のお節介が上手くいったんだろう。

写真撮影を眺めていると、突然声が聞こえてきた。

「やばいやばい、今日の授業は遅刻できなぁぁぁぁぁい！！」

、、、三崎初音？

その目が岸を見ていた気がして、なんだか良くない予感がした。

ダークナイトに帰って2人の写真を見ているときも三崎初音の顔が頭から離れず、予感は消えないままだった。