9年目の浮気 ページ5
依頼も終わってゆったりしていたら、ベルが2回響き、
不「お待たせ致しましたー!」
と声が響いた。
だから待ってないってば。
ドシャァっと乱雑に置かれた出前箱。
例に漏れず依頼を読み上げるテープが再生される。
「さあ諸君、お待ちかねの副業の時間だ。報酬は100万。いつものように経費込みね。」
「「チャーリーの仰せのままに」」
「今回のテーマは9年目の浮気。ちなみに依頼人は危険なジョージ。依頼人は8秒後にドアを開けて入ってくる。このテープは自動的に消去されるので換気をするように。」
それから爆発した。
もうこの間のような失敗はせず、バケツを上手く被せて事なきを得た。
谷「9年目の浮気ってことは、ベタベタな浮気調査か。頑張れよ岸。」
それに対して岸はパチパチと麻雀牌を打って返す。
不「岸くん丸って言ってます。」
『岸!!!丸ってことは頑張るってことね!私もいつもより気合いが入っちゃうわ!!だって岸がさらに一肌も二肌も脱ぐってことでしょ?っていうか一肌脱ぐって言葉なんだか恥ずかし「ちょっとうるさいわよ久留間」はいはい。』
テンションの上がった私の言葉を芋坂が遮ると、ドアが開いた音がした。ちなみに不二子はもう居なくなっていた。
入ってきたオーラのある男性が江戸うさぎの妖怪いちご大福を渡してくれたので、私が咄嗟に岸の方を向くと、そこには案の定目を爛々と輝かせた岸。もといこの世に舞い降りた
谷中が契約を結び、依頼人が契約書に師山譲治と書くのをを見て、危険なジョージ、という言葉を理解した。
危険なジョージから依頼の詳細を聞いていくと、やはり浮気調査で間違いないようだ。
譲「あれは絶対男や、頼む相手を見つけてくれ!」
芋「相手を見つけてどうするの?」
そう問いかけた芋坂に勢いよく「決まってるやろ!」と返した。
勢いに少し後退りすると、その後に続けた言葉になんだか拍子抜けしてしまった。
譲「別れてくれって頼むんや。」
谷「案外お気が小さくていらっしゃる、、、」
『、、、そのようね。』
芋「でも正解かもよ〜こういうタイプは。」
少し間を置いた後、受けてくれるか?と心配そうに投げかけられた問いに谷中が、
谷「もちろん、お受けいたします!」
と胡散臭い笑み付きで答えた。
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななり(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2023年4月23日 16時) (レス) @page7 id: 40f404ad6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ