夜を駆ける少女 3 ページ3
岸を送り出したと谷中と芋坂に連絡をいれると、谷中から芋坂を迎えに来るようにと指示されたのでその通りにする。
大学前に戻り岸を待っていると、連絡が入った。
どうやら三崎初音が動き出したらしい。
コンコンと窓を叩く音がしたのでそっちを向くと、
『岸!!!!』
後部座席のドアを開けると、すぐに芋坂がメイクをし始めた。
いつものようにうちわとペンライトを構えたいところだが、三崎初音を追いかけるという送迎係としての役目がある以上そういうわけにもいかず、運転するため前を向かないといけないし、折角岸がいるのにテンションはだだ下がりだった。
そうこうしてる間に出来上がったホスト岸。
『きゃああああっっっ!!カッコいい!なんで可愛いとカッコいいを兼ね備えてるの岸!!大好き!抱いて!!』
芋「うるさいわよ、アンタもう、、、相変わらずなんだから!」
岸「可愛い子猫ちゃん。そんなこと言っちゃっていいのかい?今夜は寝かせないよ?」
『やだ岸ったら、好き!!』
谷「ああもううるさい!三崎初音はいま、」
『あら、聞いてたの?三崎初音は目白通りを北上中、でしょ?ちゃんと分かってるし向かってるわよ!このスカポンタン!』
谷「スカ、、、このミーハー女が!!」
『はあ?私はミーハーじゃ、、、』
芋「もう2人とも黙んなさいよォ〜」
その言葉に顔を顰めながら、カーナビを操作し、目的地周辺まできちんと岸を送り届ける。
『帰りもここね!行ってらっしゃい!』
岸「ありがとう子猫ちゃん」
そう言って私の手を取りキスをした。
『、、、へっ、あっっ、え、好き』
恐るべき男だ岸、、、言葉が出てこない。
そのあとどうやって帰ったか覚えていない。
気付いたら依頼人がいて、谷中が調査内容を話してた。
依頼人が帰った後でやっと正気に戻って来た。
谷「あ、やっと戻った。全く。手にキスくらいで、、、もう依頼終わっちゃったよ!このミーハー女が、、、あの時の岸はホストだったんだからそれくらい誰にでもするっての!」
『う、うるさい!手でもキスはキスよ!ホストだろうが岸にされたのには変わりないでしょ!!誰にでもするっていうけど、私以外にはしてなかったじゃない!』
同意を求めて岸の方を向くと、岸は何か考えているようだった。
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ななり(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2023年4月23日 16時) (レス) @page7 id: 40f404ad6b (このIDを非表示/違反報告)
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