貴方の為に駆けずり回りましょう！【岸蛍】 (ページ1)

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夜を駆ける少女ページ1

いつものようにベルが2回響き、お待たせ致しましたー！

と不二子の声が響いた。

別に待ってないってば。

ドシャァっと乱雑に置かれた出前箱にちょっと嫌気がさす。

そんなことをお構いなしに依頼を読み上げるテープが再生される。

「さあ諸君、お待ちかねの副業の時間だ。報酬は100万。いつものように経費込みね。」

「「チャーリーの仰せのままに」」

「今回のテーマは、夜を駆ける少女。
依頼人は8秒後にドアを開けて入ってくる。
このテープは自動的に消去されるので換気をするように。」

それから爆発した。

芋「やだぁ〜！ちょっと換気換気！」

谷「窓開けて、そっちの！」

『ほんとやだ、、、』

ガチャ

『はーい、依頼人さんはこっちね。ここ、座って？』

そう言って依頼人を案内すると、依頼人はネコのしっぽ焼きドーナツを差し出してきた。

『ああ、そうね。それはこっち、、、』

とそこまで言って岸の目が輝いている事に気がついて、受け取る手を止めた。

可愛い、ひたすらに可愛い。好き！！

愛100万%なんだけど。マジで可愛い。

はあぁぁぁぁぁ、、、今日も生きていける、、、

芋「ちょっと久留間なにやってんの、岸もやめなさい。」

芋坂が依頼人からお菓子を貰って岸から離れたところに置く。

『私はただ岸を見つめてただけで、、、』

岸「，，，」

谷「久留間の岸好きは今に始まったことじゃないだろ。

さてと、仕切り直して、、、契約書にサインを。
項目はたくさんありますが大事なことはたったの二つ。
一つ、依頼は無料。
二つ、我々のことは他言無用。

バラしちゃうと、大変なことになりますよ。」

どうやら依頼人は＂望月美恵＂というらしい。

谷「じゃあ早速情報整理をしましょうか。時は金なりといいますし。」

芋「ごめんなさいねぇ〜、この男一鳴きせっかち男だから、、、」

望「一鳴き、、、あ、私の友達、三崎初音さんのことなんですけど、、、」

ポチッと谷中がキーボードを押すと画面が表示される。

谷「青教女学院大学国文学科3年三崎初音20歳、、、」

望「この間怪しい男と歩いているのを見かけて、、、悪いホストに貢がされたり、もっと酷いことされてるんじゃないかとか、心配で、、、」

『三崎初音、20歳、、、経歴だけ見れば特に怪しい繋がりは無さそうだけどね。』