Erhöhung ページ23
Aside
『ふわぁ〜あ、、、』
気持ちの良い朝日と小鳥の鳴き声で目が覚めた。
欠伸をしながら大きく伸びをして辺りを見渡し、改めてあの部屋を飛び出したのだという実感が湧いてきた。
昨日は店から少し歩いたところにある洞窟で夜を過ごしたのだ。
「あ、起きたかオヒメサマ。」
『ええ、おはよう。燐音さん！ニキくんも！』
「(おはようっす！ご飯が出来てるっすよ！)」
『そういえば良い匂いがするわね、ありがとう、すぐ行くわ！』
外に出てみると、鼻腔をくすぐる良い匂いがした。
『魚？』
「ああ、そこの川で適当に捕まえたやつだから美味いかどうかは知らねェけどな。」
そう言って笑う燐音さんに、食べてみればわかるわ、と返事をする。
魚はすごく美味しかった。
それから私たちはお祭りに行くことに決めていたので、顔を洗うくらいで身支度を済ませ、街へ降りていった。
街は昨日よりもさらに活気に溢れ、色とりどりの飾り付けが施されていた。
いかにもお祭りです！と主張しているような景観に気持ちが昂っていく。
『燐音さん、燐音さん！見て、昨日はあんな店無かったわよね？あれなあに？すごい！』
「ああ、昨日は無かったな。祭り用に出店が出されたんだろうなァ。しかし、攫われたプリンセスの誕生日ってんのに大層賑やかなんだな。」
『この国の人達はみんなプリンセスが生きてることを信じてるのね！あの店員さんの言った通りだわ！』
「だな。こんな賑やかにやってりゃ、今この場にプリンセスがいても踊り出すくらい楽しめるだろうな。」
そんなことを話し、目に止まった屋台のものを食べて、遊びながらのんびり歩いていった。
射的、という屋台で遊んでとったクマのぬいぐるみを抱えて、もうそろそろランタンを飛ばす池に向かうか、というところで特に人が多い通りに出た。
私の長い髪の毛が、括ってはいるがとても邪魔なようでさっきから人の波に引っ張られまくっている。
そうやって人に揉まれているうちに燐音さんの燃えるような赤髪が少しずつ遠ざかっていく。
『っま、待って』
慌てて追いかけようと伸ばした手を誰かが掴んだ。
燐音さんだ。
「はぐれんなよ、オヒメサマ。」
なんだか顔があつい気がする。
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抹茶あずき(プロフ) - うさぎ。さん» ありがとうございます！天才だなんてそんなそんな！！気ままに亀更新ですが完結まで見守ってやってください！ (2022年6月26日 11時) (
レス) id: 48ffd5edd8 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ。(プロフ) - 物語を作る天才ですか……？私もラプンツェルが好きなのでとっても嬉しいです!!更新頑張ってください!!続き楽しみにしてます！ (2022年3月26日 19時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
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