【銀魂】沖田にフラれる方法

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＿＿＿その日私は浮かれていた





その事由というのも



上京したてで右も左も分からない江戸を
仕事探しのために、ふらふら歩いていた


そしたら定番の展開


ちゃらけた男に絡まれ
親切な男に助けられたのだ


彼はお巡りさんらしく

なんとなく職探しの話をすると


「屯所の女中が人手不足で困ってるから
　行く当てなかったらうちに面接に来い」


とのこと



要するに、保険が出来たのだ


自力で職を見つけられなくても
自宅警備員になることはない



そんな神のお告げをしてくださった彼は
V字前髪だが、なかなかの男前だった



そんなこんなで

一気に職探しに余裕が出来



浮かれ気分で帰宅




自宅である寂れたアパート
その門構えは実に質素

そんな質素に拍車をかけるような



.........白いかたまり？




＿＿＿＿＿ジャリ


ピクリ



近づくと鳴る私の足音に反応したそれ





『え、人？』



生き物と確認して近くに寄ると
その人はついに顔を上げた




................う、嘘



『ち、血！？大丈夫ですか！？』

「うるせェ」



頬から流れる血

よく見ればその袴は
所々切れて赤が滲んでいる


結構な深手もある模様で



『い、生きてください！』


パニックになった私は
よく分からない言葉を叫んだ




「なに言ってんだテメェ」


当然の反応である



『あ、手当て！手当てします！』


と、その腕を引いて立たせようとすると
割りかし強めの力で、振り払われた


そして今にも抜刀しそうな睨みを向け



「そのうるせェ口閉じねェと殺すぞ」


一喝




なるほど


『すいません、まだ敵が近くにいるんですね』


これは申し訳ないことをした
と思い出来るだけ小声を心がけ



『私ここの3階なので、そーっと行きましょう』

「.............はぁ？」



ポカン顔の彼の腕を今度こそ引き
部屋までの階段を抜足差足で登った




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