【鬼滅の刃】今宵も無口な夜柱さん

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｢うぉっ！なんだコイツ！｣




『……よっ』




｢むぅ？この挨拶
さてはAか！｣




蝶屋敷を出ていつもの散歩ルートを無表情ながらに上機嫌で歩いていると煉獄と不死川という珍しい組み合わせに出会った




｢テメェかよ驚かせやがって
つーかなんなんだこの趣味悪ィ猪頭はァ｣




ツンツン、と頭をつつく不死川
流されるままにAも揺れる



先程の頑張りが認められたAは伊之助に頼まれたものを持ってくることを条件にこの被り物を散歩が終わるまで貸してもらえることになったのだ




『………(貸して)貰った』




｢アァ？誰にだか知らねェがこれ以上テメェの表情分からなくなると真面目に厄介だろォが｣




｢うむ！俺もAの表情を見て何を考えてるのかを推理するのが最近の楽しみだからな！｣




どこを見ているのか分からない目で
聞いてもない最近の楽しみを語る杏寿郎


なんて奴だ。
そっちのほうが趣味悪いじゃないか




眉間にシワが寄る
Aの周りに漂う"私は不快である"の雰囲気に不死川がフッと笑い




｢お前不快な時だけすげェ分かりやすいなァ
顔見えなくても分かるわァ。まるで冨岡みてェだ、あー、ムカついてきたァ｣




｢ハッハッハ！無表情よりはマシだろう！｣




『……』




この人たち私の事なんだと思ってるんだろう




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