◆Ｓｔｏｒｙ５１◇ ページ11
・
「掃討戦開始！！」
俺が合図を取ると、
一斉に巨人のうなじをめがけて榴弾が放たれた。
殆どの巨人が榴弾で死滅していくが、
とりこぼしが居るのは仕方がない事だった。
「モブリット！ 彼奴を生け捕りにするよ！！」
「……はい！？」
勝手に作戦を練っている奴もいる。
「エルヴィン、良いよね？ うん、わかった！
じゃあ生け捕りにしよう！」
「分隊長、自分勝手過ぎます！！」
何も言っていないのに、ハンジは自分の班を連れて
生け捕り作戦を勝手に実行していた。
生け捕りは難しいが、研究は捗るだろう。
今回は……いや、今回もハンジを止めないでおこう。
掃討は順調だが、何かが可笑しい。
何か、心の底で引っ掛かる。
何かが足りない。
「エルヴィンぶ……エルヴィン団長！！」
大声を出しながら急いで向かって来たのは
レインだった。
相変わらず、俺の事を“分隊長”といいかける。
「……どうした？」
ゼエゼエと呼吸が荒くなっているのは、
とても急いでいた証拠だろう。
そして、急ぎ過ぎてガクッと膝を地面につけて
疲れている様子だ。
顔は普通過度な運動をすれば赤くなる筈なのに、
彼女の場合は逆に青ざめていた。
「メリルさんが……メリルさんが憲兵に取り抑えられ、
牢に入れられたと報告が……っ」
メリルが……？
彼奴はそんな悪さをする人間では無いが、
何故そうなった？
どうりで見ないと思ったが……。
「先程、メリルさんの親らしき人が憲兵に
『メリルは怪物だ』と……。
その証拠に
“硝子を手で切ったら傷が直ぐ治った”
と言っていたらしいです。
憲兵の意見だとメリルさんは
『巨人化能力を隠していた』と言っております……」
憲兵は何を考えているんだ？
例え巨人化の能力を持っていたとして、
お前らはメリルが巨人でも何でも構わないだろう。
彼奴は七年前から人類に貢献しているし、
害は無い筈だ。
それに、巨人が再生する時は
傷口に蒸気の様な何かが出ている。
七年前、メリルにはその症状が見られなかった。
＿＿＿＿じゃあメリルは何だ？
俺が一番関わっているクセに
彼女の秘密を何一つ聞いていない。
一番信頼している人間が俺の筈なのに。
……憲兵に捕まるとは、運が無いものだ。
だから、接触の許可がおりるのも先だろう。
メリルとの接触の許可が下りたら
思いきって聞いて見るか……。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ホノボーノ - いい話を作ってくれてありがとうございます。 (2018年4月2日 13時) (
レス) id: d691122adb (このIDを非表示/違反報告)
霰餅おかゆ(プロフ) - ユウさん» エルヴィンは親しい人には一人称が俺になるんですよ 例えばリヴァイと喋っている時とか(^ ^) (2017年12月7日 23時) (レス) id: a9656f679f (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - エルヴィン俺って言ってる笑確か私って言ってました！ (2017年12月2日 19時) (レス) id: bf938c7e1e (このIDを非表示/違反報告)
カナタ - とても感動しました(泣)お時間がありましたらまた感動する話お願いします！ (2017年5月15日 17時) (レス) id: fa485ea027 (このIDを非表示/違反報告)
調査兵団幹部チーム愛し隊 - ヤヴァイです………感動しました。私涙腺めっちゃ脆いので涙ﾎﾞﾛﾎﾞﾛです……。°; д ;°)°。エルヴィンﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝ!!!(涙 (2016年9月16日 22時) (レス) id: 6c57361f2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霰粥 | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/user/okayu0013
作成日時：2015年5月19日 20時
