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*。29 ページ31

「む、らさき、ばら…く」

「「___!」」




__あれ?

頭の中が完全に真っ白になった


待って、今、
彼は何て言ったの?


聞き間違い?
そうだ、そうに決まってる



だって、

口は悪いけど

それは私だけじゃなく、彼の口調なんだって

最近分かった。



お菓子をあげたときの幸せな顔。

照れた時の顔。


そして、

自意識過剰かもしれないけど







最近、私を見て笑ってくれる。


優しく。あったかい。







_ねぇ、私たち

前よりも距離縮まってたよね?


少なくとも”友達”になれてたよね?





じゃあ、なんで___



「___っ」


そんな悲しそうな顔をするの?

ねぇ、違うって言って。

嘘だから、って



じゃないと私___





「ご、めんなさい。…失礼…します!!」

「…っ”__な_ちん!!」



彼が何かを言った。
でも、無我夢中で走っていた私に届かなかった。

というより、今、彼の言葉を聞きたくなかった。



しばらく走ると_


「…っうおっ!!」
「キャ…」


誰かとぶつかった。
その拍子にしりもちをつく私。

すると、目の前ににょきっと手が出てきた。ぶつかった人が手を差し伸べてくれたのだ。

「ありがとうございます」と顔を上げると__


「大丈夫か?立てる?ってあ、お前_」

「あ、荒木先生。どうも…」


ぶつかったのは、体育担当の荒木 雅子先生だった。
かなりの美人でしばし見とれていたが…


「誰かと思えば、この前サッカーで大こけした木下じゃん!」

「…その話はやめてください←」


そう言いげらげらと豪快に笑う先生。嫌な思い出を穿り返されてしまった。

荒木先生は元ヤンらしい。しかも結構理不尽。
美人なのに、つくづくもったいない人だ。

それと_

”バスケ”部の顧問。





荒木先生は笑い終える(結構長かった)と、私の顔をじっと見た。


「悪い悪いw…で?どうした??」
「…え、なに_!」




「泣いてる。何処のどいつに泣かされたんだ??」

そう言い、私の涙を指でふき取る荒木先生。



…え、ちょ。

なんか__イケメンだ←


けど、”バスケ部の紫原 敦くんです”だなんて

口が裂けても言えない。←




返事に困っていると_




「…っ、やっ…と。見つけ、た…」

「…っ!?」


後ろから勢いよく走ってくる音がした

振り返ると__




「キノコさん”も”…かくれんぼ上手だね〜」


「…な、んで__?」







私の一番会いたくない人がいた。









*。30→←*。28



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莉弥(プロフ) - これ、なまえ変換きかないんですか?? (2016年3月25日 0時) (携帯から) (レス) id: aa7d841247 (このIDを非表示/違反報告)
水島リツ(プロフ) - ミユウさん» あざます…wコメントわざわざありがとう^^* (2015年5月2日 0時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
ミユウ - 二人ともイケメンだし、主人公いい人だし…それに話の展開とかも結構好きだよd( ̄  ̄) (2015年5月1日 23時) (レス) id: f62038dd2e (このIDを非表示/違反報告)
奏*(プロフ) - るーしーさん» はいいっ!!頑張ります!頑張らせていただきまっすwwコメントThank you (2014年8月28日 16時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
るーしー(プロフ) - 楓ちゃんがたまに今吉さんに見えますww 完結まで読ませていただきます!頑張ってください! (2014年8月28日 14時) (レス) id: 4558271b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水島リツ | 作成日時:2014年7月1日 20時

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