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「ナツ、から揚げちょーだいっ」
「いいよー」

屋上に4つの人影。
女子の楽しそうな笑い声で響き渡った。

「…って、お前ら、なんか喋れやっ」
「ん〜?」
「はは…」

楓ちゃんの突っ込みに氷室君が苦笑いをする。さっきからこの2人、何も喋ってない

「い、いっつもこんな感じなの?」
「うーん、まぁ…」

氷室君に聞くと、あいまいな返事が返ってきたが…
紫原君がぽつりとつぶやく。

「室ちん、きんちょーしてんだよ。キノコさんがいるから」
「ちょっ…敦っ!??」

氷室君が慌てて立ち上がる。楓ちゃんがにやりと笑う

…え、私?

氷室君…

もしかして…


「氷室君も、女子と話したりするの緊張するんだね…」
「あ、わかってない。」

…何か、かわいいとこ見つけちゃったな。
にやける顔を懸命に抑えた。

すると

「別に、女子と話すのに慣れてるわけじゃないよ。」

とポツリとつぶやく彼と目があった

恥ずかしくて、そらしたいのに、
できなかった。

「ぶっちゃけ群がられるのは好きじゃないし…」
「…そうなんだ」

「…でも」
「__?」

「木下さんは、みんなとは違うね」
「…え」

みんなと違う…
私は変わり者って思われてるのだろうか…?

隠し切れない動揺が表情に出ていたらしく、氷室君が必死でフォローをする。

「そうじゃなくて…」
[__?」

「木下さんは他の子みたいに色目使ってこないし…」
_私に色気のクソもないからです。

「俺目当てで委員の仕事しようとか、思わないでしょ?」
_思ってます←

心の中で返答を繰り返しているうちになぜか切なくなる。
横で楓ちゃんが笑いをこらえていた。こんにゃろ…

「だから、俺_」
「ダメ…ですよ」

氷室君が驚いて私を見た

「そんなこと言ったら、氷室君のこと本気で好きな子が悲しみますよ?」

今の自分の気持ちに合わせてしまった。
つい声が震える。

すると__








「…お菓子なくなった。教室からとってくる」

彼なりのフォローなのだろうか?
紫原君は屋上から出て行った。そのあとに「うちもトイレ行ってくる」といい楓ちゃんも出て行った。

びっくりして固まっている私にこそっと「がんばれ」といった彼女の顔を、私は忘れない。

…絶対楽しんでやがる。


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莉弥(プロフ) - これ、なまえ変換きかないんですか?? (2016年3月25日 0時) (携帯から) (レス) id: aa7d841247 (このIDを非表示/違反報告)
水島リツ(プロフ) - ミユウさん» あざます…wコメントわざわざありがとう^^* (2015年5月2日 0時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
ミユウ - 二人ともイケメンだし、主人公いい人だし…それに話の展開とかも結構好きだよd( ̄  ̄) (2015年5月1日 23時) (レス) id: f62038dd2e (このIDを非表示/違反報告)
奏*(プロフ) - るーしーさん» はいいっ!!頑張ります!頑張らせていただきまっすwwコメントThank you (2014年8月28日 16時) (レス) id: 1b884eaa7e (このIDを非表示/違反報告)
るーしー(プロフ) - 楓ちゃんがたまに今吉さんに見えますww 完結まで読ませていただきます!頑張ってください! (2014年8月28日 14時) (レス) id: 4558271b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水島リツ | 作成日時:2014年7月1日 20時

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