【男性声優】シェアハウスの雨宿り。II

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Aが倒れた事や、風邪をひいてると思われること、山下の部屋に連れてきたことなどをしっかりと説明する。

風邪のせいか、どこかぽわぽわしたような様子だったが、取り敢えず伝えたいことは伝わったらしい。

｢なんかいろいろありがとー…｣と夢見心地でふにゃっと笑いながら言うA。

その笑顔に嬉しさが込み上げてきて、｢…いーえ。｣と少し照れながら返した。


ふと机に目をやると、忘れられていたうどんが目に入る。
あっ、そーだそーだ…とお盆をこちらに寄せて、｢うどん、食べれる？｣と聞いた。

食欲がない故に ちょっと嫌な顔をしたAだったが、｢…食べる。｣と案外素直に言う。


増田は、お盆を膝の上に置くと、箸で2本だけ麺を取ってふーふーと冷ましてくれる。

｢え、自分で食べれるよ。｣と言うAに、｢いーじゃん俺がやりたいの。｣と笑う増田。

｢はい、あーん。｣とやってきたので、Aはそれに甘えて｢…あーん。｣と食べた。



｢…おいしい。｣

増｢紘が作ってたからね。美味しいよそりゃ。｣

｢わたし風邪の時に食べ物 全然食べれないはずなんだけど。すごいな紘くん。｣

増｢割と料理するって言ってたし。後 俺の愛情入りだから。｣

｢…｣

増｢そこはなんかいえよ！！｣



そんなやり取りをしながら、ぷっ…と笑う。
食べきる頃には あーんも慣れ始めていて、特に恥ずかしげもなく食べ終わってしまった。

ごちそうさまでした…と手を合わせてから、食器を片してくれる。


｢これーがー…市販薬とスポドリ。ちゃんと飲むこと。違うの飲みたかったら言ってよ。
呼んでくれればゼリーとかアイスも下にあるからね。｣

なんて言われて、まるで子供に戻ったみたいに介護された。


少し悪い気がしてきて、｢あの…何から何までごめん。｣と申し訳なさそうに言う。









増｢俺らが好きでやってる事だからいーの。｣






その言葉でまとめてしまう貴方は、

どこまでも優しい王子様。

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