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Episode37 ページ38
「なんかあったのか？」
痺れを切らした俺から切り出すと、彼女は少しだけ悩んだ様子を見せてから、口を開く。
「あのね、…転勤が決まったの」
「え、そうなの？」
「うん、それで…海外なんだ」
か、海外！？
俺の様子を見た彼女は小さく笑う。
「びっくりだよね、私もびっくりよ」
あはは、と笑うと、彼女は、それで、と言葉を続ける。
「一緒に、来てくれないかな、…って」
「お、俺が？」
他に誰がいるのよ、と笑う彼女。
「でも俺、仕事あるし…」
「うちと櫻井くんの会社って系列じゃない？願い出たらなんとかならないかな。すぐじゃなくても。櫻井くん優秀だし、ある程度融通効くんじゃない？」
彼女の言葉に何も返せずに居ると、彼女も黙り込む。
「…もしかして、嫌かな」
そしてしばらくの沈黙のあと、彼女の方から口を開いた。
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作者名：くるみ
| 作者ホームページ：http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=20000726
作成日時：2024年2月23日 0時
