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☆10 ページ10
「気にせんよ」
「いや、ゆっくり休みたいやろ？」
俺がそう言うと、望はカラになったコップを俺の首に当ててくる。
「つめたっ！なにすんねん」
「…一緒がええ言うてんの」
望は小さく囁くような声でボヤけば、俺から顔が見えない背中に回り、背中合わせで寄りかかってきた。
「…甘えん坊ノゾムくん、発揮しよるな」
笑いながら向きを変えて望の頭を撫でてやれば、望はうるさいなあ、と反論するも、「…早よ、寝ようや」と片目を擦りながら続けた。
余程眠いんやな。
「わかった、じゃあ寝室行こ。TVと電気消すから待って」
俺はテレビとリビングの明かりを消せば、望を連れて寝室へ向かった。
ベッドが見えると、望は俺より先にぼふ！と思いっきり飛び乗った。
「あー、もう、ほら！ちゃんと被って、布団」
「あきと、おかんみたいや」
「おかんちゃうわ、どっちかって言うと俺はおとんやろ」
「どっちでもええわ」
「なんやねん！」
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作者名：じゅんくる
| 作成日時：2020年8月28日 21時
