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☆5 ページ5

流石に部屋着やとあかんな、と、上着を羽織って外に出た。



駅につくと、入り口にぽつん、と立つ、高身長の男。




「望」

上がった息を整えつつ声をかけると、俯いていた望が顔を上げる。


不安げなその表情に、俺は眉を下げ微笑みかけた。


「俺んち、おいで」



家までの距離は、お互い無言やった。

何があったのかも分からないから、なんて声をかけたらええのか分からへんくて。



望は望で、黙っとったけど、俺のあとに静かに続いて、歩いていた。



そして、俺んちについて、鍵を開ける。

「はい、どうぞ」


招き入れるように言えば、「ありがとう」と小さく返す望。


やっと声聞けたわ、と思ったのもつかの間、




泣いてるのか笑ってるのかわからへん顔をした望は、いつもの声色で「あきと、俺な、振られたわ」


望が、呟いた。

☆6→←☆4〈橙side〉



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作者名:じゅんくる | 作成日時:2020年8月28日 21時

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