薬指の指輪 (ルパン) ページ3
「今回の作戦には出れなかったなぁ…コホッ」
体温計を見て、Aはつぶやいた。
表示されている数字は37,2。
今でこそそれなりに下がっているが、朝は動けないほどの熱があった。
そのため、今回のヤマには出られなかったのだ。
確か、指輪を狙うとか言っていたな。
おそらく、不二子にでも頼まれたのだろう。
ルパン達に迷惑をかけてしまったと、今のAの心は重い。
もうアジトに帰ってきている時間だろうか。
枕元の時計の隣に体温計を置く。
体がベットに溶けてしまいそうなくらい重い。
ドアを開ける音がする。ああ、でも確認するのもめんどくさい。
「Aちゃん、調子はどう？」
「ル、ルパン？」
「あ、いいって。そのままにしてて、ね」
中に入ってきた主がルパンだったことに驚き、起き上ったAの肩を押し返す。
そして、ベットの端に座った。
「ごめん、ケホッ、今回、出られなかった」
「心配するなって。
ほら、ちゃぁーんとお宝は手に入れて来たんだし」
そう言い、緑の宝石の付いた指輪を取り出す。
Aには、指輪の価値など分からない。しかし、その指輪にはとても心ひかれた。
目を輝かせるAを見てルパンは、急にAの手を取ると、薬指にそれをはめる。
Aはビックリして、声をあげた。
「ルパン!?それ……不二子に、コホッ、頼まれたんじゃ…」
「いーのいーの。
不二子もAにあげたって言ったら逆に喜ぶって」
心配していたようだし、と付け加える。
「次元も、五ェ門も心配してたぜ」
「でも、ゴホッ、仕事に支障はなかったんだよね。
さすがプロ」
二人で顔を見合わせて、にこっと笑う。
ルパンは楽しそうな顔で、
「Aちゃんの風邪も盗もうかなぁ」
といった。
「出来るの？」
「天下のルパン三世様だぜ？」
ぬふふ、と笑う。
そして顔を近づけると、Aの唇を奪った。
Aの顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。
体がほてってくる。
「逆に、熱が上がっちゃったよ！」
「そのほうがいーの。
熱が上がると、風邪の菌が早く死んじゃうわけ」
だから、早く治るのだとルパンは言う。
まったく悪びれる様子もない。
「また来るね」といい、部屋から出ていくルパン。
その赤いジャケットを見ながら、唇を抑え、思う。
(明日は元気になりそう……)
はめられた薬指の指輪を見ると、また体が火照って来た。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ルパンでした。
風邪って辛いですよね←
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ゆーたそ(プロフ) - すっごいカッコイイです！ルパンもう少し増えて欲しい！ (2018年12月3日 23時) (
レス) id: 7df32a732a (このIDを非表示/違反報告)
礼 - 惚れたぜルパン様ァ〜 (2015年4月6日 15時) (レス) id: 24bc0e2a7c (このIDを非表示/違反報告)
☆ghost dance☆ - 気になったんですが、銭形警部の形の字が違うのでは……？ (2015年2月3日 15時) (レス) id: edcaa948c8 (このIDを非表示/違反報告)
LongMine(プロフ) - 次元さんがヤバいよ// (2015年2月2日 16時) (レス) id: d84f8ae247 (このIDを非表示/違反報告)
揺楽 - 五エ門格好いいです！リクエストで、五エ門と花見へ行く話を見たいです。 (2015年1月31日 12時) (レス) id: 2bcd23b539 (このIDを非表示/違反報告)
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