人魚 × 優しい人 [I] ページ24
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人魚が存在する世界。綺麗な海や湖に生息する。
希少であり、裏取引で高値で売買されているらしい。
肉を食すと不老不死になれる、という噂は出回っているが、本当かどうかは定かではない。
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湖の近くの小屋で暮らす青年。
街へ買い出しに出掛けた帰り、湖の前を通ると、歌声が聞こえてきた気がして足を止めた。
耳を澄ますと、確かに聞こえる。優しげなメロディーが。
袋を持ったまま歌声が聞こえる方に足を動かす。
岩場に見える人の背中。服を着ているようには見えない。
もしかして、と1つの可能性が彼の頭に過る。
近付いてみてそれは可能性から確信へと変わった。
「人魚…」
思わず呟いたその言葉は少し距離のあった彼女の耳にも入ったようだった。
「っ！」
驚いた彼女は本能的に逃げ出した。
「あっ、ちが、待って！」
思わず引き止めると、彼女は彼から少し離れた水面から顔だけだした。
「ごめん、急に近付いて。信用ならないかもだけど、俺は君を捕まえたりしない、大丈夫」
彼女なりに何かを感じ取ったのか、恐る恐るといった感じで彼に近寄ってくる。
「…信じる」
彼はそう言われてホッと安堵の息を吐く。
「歌、上手だね」
「あり、が とう」
沈黙が流れる。
「なんで、捕まえようとしないの」
淡々と尋ねる彼女。
「なんでって、それが普通じゃない？」
「ここに来る人は捕まえる人がほとんど」
「あ…」
言葉に詰まる彼と、その彼を見つめる彼女。
「なんか、他の人と雰囲気違う」
彼女の方から距離を詰めてくる。
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A side
一緒にいても、危険だと感じない。
なんだか、不思議な人。
「ねぇ、なんて呼んだらいい？」
岩に腰掛けて遠くを見つめるこの人に、そう尋ねてみる。
「いちはち」
ポツリと呟いたその声は、先程までと違って小さかった。
「いちはちさん」
何？ と問いたげな顔でこちらを見てくる。
「…呼んだだけ」
微笑を浮かべて尋ねられる。
「なんて読んだらいい？」
「Aって、みんなは呼ぶ」
「じゃあ、Aちゃんね」
再び沈黙が流れる。
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γ(プロフ) - 蓬生さん» 気に入って頂けたようで何よりです😌リクエストありがとうございました!! 今後もよろしくお願いします🙇♀ (2022年3月14日 22時) (
レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» うわ~！！めちゃくちゃ面白かったです！！！！ずっとニヤニヤしたまま何回も読み返しちゃいました笑😆ほんとありがとうございます🙇♀️🙇♀️また見に来ますね！！！ (2022年3月14日 11時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 分かりました!! 完成まで気長にお待ちください🙇♀ (2022年3月6日 19時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» 大丈夫です！記入漏れすみません💦 (2022年3月6日 18時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 了解致しました!! リクエスト完成時、そのお話にてお名前を記載しても大丈夫でしょうか? (2022年3月5日 20時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：γ | 作成日時：2022年1月3日 22時
