タ「369話目だぞ!」 ページ4
正々堂々の麻婆豆腐勝負だ。
一見普通の麻婆麺に、大きい肉玉を載せて完成。
「何だあの巨大な肉玉は!!?」
驚きの声をあげた中華研の人達の反応は、今の私にとって嬉しいことこの上なし。
「それに……言ったでしょ。『料理で勝つ』って、ね」
「何だと言うんだ…!?」
「ふん!虚仮威しに他ならんわ!」
「主将!お客様ご来店です!お戻りを!」
「あ、あぁ…」
久我先輩達が中華研へ戻った所で、取り敢えずまずは富田さんに食べてもらおう。
「まずはその肉玉を崩さず食べてみて!」
まずは麻婆麺。
「…!」
「ゆきひらの味!毎日でも食べたい位の安定感のある旨さ!……でも…」
商売敵の方を見れば、お客さんが火を吹いている所が目に入る。
「これだけじゃインパクトでとても敵わない…」
「店構えも料理も圧倒的!完全無欠の相手じゃないか……!」
震える声で言う富田さんの言葉。
「本当にそうかな」
客商売をやってればわかる筈。
その大変さと苦労が。
「お客さん全員を100%満足させるのはその道十年のプロにだって大変なのに」
ほら、よく目を凝らして。
久我飯店の欠点が今に見えてくる。
…当たり前だけど大行列を作る事は、人を待たせているという事。
「まだかよ…」
「もう待ちくたびれたよ…」
「あら…食べたかったけど凄い並んでるね。子供も一緒だと無理かな…」
「今日までずっと観察してたからね」
「久我飯店の欠点は、まだ目に見えてなかっただけ」
「さて…富田さん!その肉玉を麻婆豆腐に浸し割って!」
箸で割ると途端に溢れる香り。
そして現れるのは──
「つ…月が……」
「月が出たー!!?」
「そしてこの香り……カレー!!!」
ざわり。
「麻婆豆腐にカレー!?」
「何あれー!!」
並んでいたお客さんの意識が、こっちに向いた。
肉玉の中から麻婆豆腐と絡み合う月。
その種明かしは、まず食べてからしよう。
「丁度食べ頃だよ」
「さぁ……おあがりよっ!」
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おみくじ結果は「末凶」でした!
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大二重@受験生(プロフ) - 凛月☆男の娘は国宝!!さん» いやいやそんな……!凛月さんに沢山応援していただいているおかげで、私はとても楽しく小説を書かせていただいております(*^O^*) 完結までお祝いしていただくなんて、本当に嬉しいです!改めまして、本当に有難うございます! (2017年7月26日 16時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
凛月☆男の娘は国宝!! - 大二重@受験生さん» 今までは、忙しくて『続編おめでとうございます!』としかコメントできませんでしたが、こうして章の完結を祝うコメントが出来てとても嬉しいです!! さて、では改めて続編おめでとうございます!(≧▽≦) (2017年7月26日 16時) (レス) id: 89f15ab5c3 (このIDを非表示/違反報告)
大二重@受験生(プロフ) - 凛月☆男の娘は国宝!!さん» 有難うございます!(*^O^*)♪ そうですね…漸く十傑の方々の活躍ですね! また、司先輩と久我先輩は書いていてとても楽しいので、これからもドンドン出していきたいと思ってます!^^* これからも楽しんでいただけますよう頑張ります! (2017年7月26日 16時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
凛月☆男の娘は国宝!! - 大二重@受験生さん» 『其の料理人は唐突に』第15章 完結おめでとうございます! 私の学校も22日から夏休みに入りました!(≧▽≦) さてさて第15章では司先輩と薊先輩や十傑達が本格的に本編に関わってきましたね、夢主ちゃんの恋のこれからの展開とても楽しみです!!( *´艸`) (2017年7月26日 16時) (レス) id: 89f15ab5c3 (このIDを非表示/違反報告)
大二重@受験生(プロフ) - 東雲さん» コメント有難うございます!! 恋愛シーンはかなり不安だったので、そう言っていただきとても嬉しいですヽ(*´∀`)ノ むむ…!確かに、十傑と1年生メンバーは何かとぶつかってますね(笑) これからも楽しんでいただけますよう頑張ります!(b・ω・)b (2017年6月30日 20時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大二重@受験生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/meernosedona/
作成日時:2017年6月23日 22時