恵「319話目だよ!夢主ちゃん、頑張って!」 ページ7
「アベル」
唯がアベルを宥めようとするが、それを彼は許さない。
「反論があるのか?調理場の流れを滞らせる者は必要ない。俺はSHINO'sTOKYOの料理長だ。仕事を管理する義務がある」
「思い知っただろ。所詮君は研修生なんだ」
「一軍に割って入ろうなんて思い上がるな」
冷たく言い放ったアベルはシッシと手を払う。
「分かったら立場を弁えて」
「すみませんすぐ戻ります!!」
Aは頭をガッと下げて仕事場に戻った。
アベルは驚いて何も言えなくなっていた。何故なら、ここまで言えば、彼女はへこたれるだろうと思ったから。
─気に入らないな……俺に並ぼうってだけじゃない。
四宮シェフにまで届こうとしてる目だ
そんな事を思いながら、アベルは渋々と仕事場に戻った。
─幸平は、決して凹んだりしないさ
四宮は、Aを見てそっと微笑んでいた。
──
足を引っ張りながらも2日目を終えた私。
スタッフルームを借りて1週間過ごす事になった。
「厨房スタッフは昼頃に出勤だから、それまでに身支度をしておけ。シャワーは自由に使っていい」
「あざす」
アベルさんが出ていった後、四宮先輩が呟いた。
「今日の仕事ぶりを見てる限りじゃ、居てくれない方が有難いがな」
料理人にとって辛辣な言葉だけど、事実だ。
私は、皆の足を引っ張ってしまった。
「お前が今のままなのであれば、最終日…お前の居場所はここには無いぜ」
四宮先輩が出ていって、一人ぼっちになったスタッフルーム。
ソファにごろりと転がってみる。
四宮先輩は遠い──
けど…絶対最後までくらいついてやる!
主戦力に……食いこんで!!
……ならば変わらなきゃ…!
私は、ソファから起き上がった。
さぁ、フランス料理の勉強だ。
思い立ったら即行動。
ここが料理人の私にとってのいい所なのかな。
「付け合せ用のジャガイモの切り方……なになに…?ポン=ヌフ、アリュメット…そしてパイユ。細さや長さが違う。魚の切り方は──」
──
夜の街を、四宮と従業員達は歩いていた。
「…四宮シェフ!何かアドバイスしてあげなくていいんですか?」
「手取り足取り教えてられるかよ」
唯が何度か四宮に言うも、四宮はアドバイスしないの一点張りだ。
「それに──」
そう言いかけた四宮に、アベルが首を傾げる。
「いや、何でもねぇ」
久「320話目だよん♪」→←城「318話目だぜ?」薊「318…さいば……?」
281人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大二重@受験生(プロフ) - 雪姫さん» なるほど……いいですね!それも美味しいです(*´q`) ヤンデレはギャップ萌えですね!!(( (2017年5月31日 21時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - ヤンデレ美味しいです。私的には、普段なら見守るタイプの人がタガが外れてヤンデレるのが好きですww (2017年5月31日 21時) (レス) id: 9584fec5a2 (このIDを非表示/違反報告)
大二重@受験生(プロフ) - 雪姫さん» コメント有難うございます!ヽ(;▽;)ノ本当ですか!!雪姫さん同胞です(( ヤンデレ美味しいですよね!w (2017年5月31日 21時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - ヤンデレ?大好物ですありがとうございます!!楽しみにしてます! (2017年5月31日 20時) (レス) id: 9584fec5a2 (このIDを非表示/違反報告)
大二重@受験生(プロフ) - Akatsukiさん» コメント有難うございます!! 我慢出来ずに告白させてしまいました!(( さぁ…どうなってしまうのでしょうか……(。-∀-)ニヤリ (2017年5月28日 10時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:大二重@受験生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/meernosedona/
作成日時:2017年5月21日 19時