trouble.45 詳細。 ページ47
「___それで、お前に任務を頼む」
太宰サンが国木田サンに頼んでみる、と云ってから三日ほど経って自分に初めての任務が任されることとなった。
国木田サンの手には少しくしゃりとなった紙が握られている。彼は手帳愛好家であるから相当急いでいたのだろう。
「…内容は何です」
「大まかに云うと__聞き込みだ」
聞き込み…と云うとまた何処かの揉め事の仲裁だろうか。実際に聞き込みに行ったことは無いが、先日あった商店街の八百屋と電気屋の品出しに関する問題で賢治クンが駆り出されたのが頭に過った。
…因みに其の様子を見ていて、面倒臭いと思ったのは自分だけの秘密だ。
だがしかし、今回の聞き込みはそんな簡単なものでは無いらしい。
「具体的には?」
「其れが__」
国木田サンの話によると、先日県内で一家殺害事件があり、警察が捜査をしていたが別のとても大きな事件が舞い込んだと同時に捜査が難航し始めた為、一旦保留と云う形になる予定だったらしい。しかし新たに其の殺害された一家が裏組織に少々関わっていたと云う情報を入手し、武装探偵社に依頼_と云うより協力を仰いだとのことだ。
「お前は此の事件の事は知っていたか?」
「…まぁ、それなりには。新聞に大々的に記されていましたからね。…其れにしても、此の事件…保留になる予定だったんですね」
嗚呼、と国木田サンは頷き、自分にさっきの紙を手渡した。
「此処に明日の午前10時に行け。敦が居るはずだから分からなければ連絡しろ。気ィ抜くなよ、若しかしたら_ポートマフィアが関わっているかも知れないからな」
ポートマフィアの7文字が耳に入り、一気にゾワッと鳥肌が立つ。
僕サンと初めてあった時のあの顔が脳裏に蘇る。
「__はい、落ち着いて遂行します」
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梓(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます!!これからも面白くしていけるよう精進して参ります! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 73b249ebe7 (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - とっても面白いです!応援してます! (2019年7月21日 9時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 x他1人 | 作成日時:2019年1月21日 0時