【文スト】花が咲く頃に。【太宰治】 (ページ40)

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太宰さんがそういえば、と云う。

太宰「先程、センス〝も〟って中也云ってたよね、

私は別にセンス悪くないんだけど、中也はセンス悪いの認めてるんだ？

蛞蝓も大した事無いねえ」

明らかに挑発された中原さんは、青筋を浮かべそうな程苛ついている。

…血圧上がってそうだな。

中原「五月蝿ェ黙れ、何が〝別にセンス悪くない〟だ。充分悪いぜ。後俺はセンス悪くねェから。

手前ェの方が大した事ねェよ」

太宰「蛞蝓の方が！」

中原「青鯖の方が！」

仕様もない小学生の様な云い合いをずっとしていたので、流石に苛つく。

そして痺れを切らしてしまった。

『……嗚呼もう五月蝿いです、早く判定しろください』

執務室(首領の)が静寂に包まれる。

『…何ですか、変な事云って無いですよね、

早く判定しろください』

エリス「…A…、初めて来た時はちゃんとしていたのに口が変な方向に向かって悪く成ってるわ…。…どうしましょう、リンタロウ」

森「確かに口が変に悪く成っているねぇ。

…でもそんなAちゃんも可愛いよ！！」

『有難う御座います』

思わず溜息混じりに云ってしまった。
恐らく今此処に居る人全員呆れているだろうな。

エリスがキモい、と云っているのはそっとして置こう。その通りだから。←

居場所をくれた恩人だけれど、流石に幼女趣味は気が置けない。

…あれ、段々会話から太宰さんと中原さんが消えていっている様な…？

あと何処からか視線を感じる。
太宰さんと中原さんだ。

太宰「…どうしよう中也、私の華瀬が変に口悪く成ってしまったよ」

中原「いつ手前ェのモンに成ったんだ。華瀬は俺のモンだ」

太宰「私の！」

中原「俺のだ！」

あーもう何方の物でも無いんです、私は私のものです…。

兎に角、

『早くしろください』