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「…ケッ」
2限目、やっと目を覚ましたらしい金髪は横の席に座る俺を一目みて顔を逸らした。
あからさまなその態度には心底腹が立つが、構ったところでまた喧嘩になるだけだろう。
俺はツッパリじゃない、自分から喧嘩になることをするような馬鹿はしねぇ
授業に集中しようと板書していると、ノートの上に丸められた紙が転がった
「…あ?」
開いて中を見ると汚い字が目に入る。何々…
『アホの子パクリ君は猿顔』
……わかりやすい挑発だな、誰がこんなのに引っかかって喧嘩売るかってんだ
くそ、俺は結構かっちょいー顔してるぞ!?…いかんいかん、のってはいかんのだ
チラリと横目で野郎を見ると、寄越した犯人は腕を枕にニヤニヤとこっちをみて楽しそうにしている。
コイツ…
俺が授業中に反論してこないことを見越して寄越しやがった。どんだけ低レベルなんだ
只やられっぱなしは好きではない、仕返ししてやる。
ノートの不要部分を破き、サラサラっと思いつく悪口を書く。
『ションベン頭 低脳馬鹿 鳥の巣頭』
紙を小さな紙ヒコーキにし、先生が後ろを向いた瞬間横の机へ飛ばす
寝るために突っ伏していた金髪頭に紙ヒコーキがぶっ刺さり、金髪は変な声を漏らして飛び起き先生に注意された
睨んで来たのでとびっきりの笑顔を見せてやると相手の顔が歪む。最高の気分だね
「うぐぅ…」
紙を読み唸り始めた
さっきから見てて思うが、金髪はリアクションが大きいな
あと悩み事とか無さそう
一生懸命紙と向き合い頭をひねっている様は滑稽だ
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作成日時:2019年9月7日 1時